102話 これからの予定
「シン、本当にトレミアムへ向かうってことでいいの?」
部屋に入ってから早々、レンがシンに聞いた。
「ああ。一応、ニールがそこから何処に行ったのか情報が欲しい。それに、これから先、七つの罪人と戦うならサレサに神器があった方がいいだろう」
「…………分かったよ。シンがそうしたいなら私は付いていく」
「サレサも!」
「そうだね」
元気がいいサレサにレンは微笑みながら言う。
「あとは七つの罪人と戦えそうな人物のこととゴウキっていう世界最強の迎えか」
「そうだね。戦えそうな人は誰だろう。グラートは戦えると思うからできれば誘いたいけど…」
「そうだな。ただ、何処にいるのか分からない。また、サントリアに行ってウォーマットに会った方がいいだろうな」
「うん」
「あとはレジアルの酒場の店主、コナンが昔ダンジョンを攻略するために旅に出てたって言ってたから行ってみたいと思ってる」
「ああ…懐かしね」
「ああ」
二人は当時のことを思い出していた。
その時はレイナの為に色々と模索しながらレンの故郷へ戻っていた。
遠い昔のようにも感じるが、それは今までが濃い旅をしてきたからだろう。
幾つもダンジョンを攻略した。
サレサという新しい仲間もできた。
色々な人との出会いもあった。
「それじゃあ、まずはトレミアムかな。そこで色々情報を集めたりして、その次はレジアル。そこでコナンさんに会って。その後はサントリアでウォーマットさんに会ってグラートとのことを聞いてグラートを探して。最後にグレイシアのゴウキさんのところまで行く」
「予定がいっぱいだね」
「こうやって聞くと結構大変そうだな」
「そうだね。でも、移動は速いからなんとかなると思うよ」
「じゃあ、早速準備しないとな」
そう言ってシンは肩を回そうとする。
しかし、
「まずは安静にするんでしょ?!もうすぐお医者さんがみてくれるから」
「ああ、そうだったな」
それから医者が来てシンを診察した。
結果からいうと数日休めば問題ないということだった。
そして、念の為にレンとサレサも診察を受けた。
すると、三人ともに共通して疲労しているらしい。
少し休みを増やすことをおすすめされた。
「では、私はこれで。お大事にね」
そう言うと医者は部屋から出て行った。
「思ったより軽傷だったみたいだな」
「アルキトラで貰った薬が効いたのかもね」
「そうだな」
と、そんな会話をしていたところドアがコンコンとノックされた。
すると、見慣れた人物が二人、部屋の中に入ってきた。
「お久しぶりです。シン様、レン」
「ライラ!それにエルフィン様も」
部屋にライラとエルフィンが二人でやって来たのだ。
「久しいな。二人が帰ってきたと聞いてきたんだが、すぐそこでライラに会ってな」
「なるほど。それで二人で来たってことか」
「そういうことだ。ところで、そちらの女性は?」
エルフィンはサレサに目線を配らせながら言う。
「この子はサレサって言います。今、私達と一緒に旅をしている仲間なんです」
「そうか。俺はエルフィンだ」
「私はサレサだよ」
「私はライラです」
そんな感じで挨拶を簡単に済ませる。
「それはそうとして、ケガをしたと聞いたが何があったのか聞いてもいいか?」
「実は…」
それからリネオスを出発してからここに帰ってくるまでのことを話した。
「ふむ。では、ニールの件はまだ分からないという感じか」
「これからトレミアムへ戻って少し情報を集めてみるつもりです」
「そうか。移動ができる神器。そんなものもあるとはな」
「それには俺達も驚きです」
「レンお姉ちゃんは高いところが苦手だから凄く怖がってたもんね」
「だってしょうがないじゃん…」
レンが不貞腐れながら言う。
「しばらくはここにいるんですよね?」
「はい。そうさせてもらうつもりです」
「…っ!」
ライラは嬉しそうな顔する。
「またお話ができますね」
「そうですね」
「しかし、まさかシン達にゴウキの迎えを頼むことになるとはな」
「?」
「本来は建国祭の後に俺が行く予定だったんだがな」
「そうだったのか」
「だが、それだとかなり時間が掛かってしまう。それに多分だが、俺は行けなかっただろう」
「なぜ?」
「七つの大罪が集結しつつある今、神器を持っている俺が離れるのは良くないだろうからな」
「それは、確かにそうかもしれない…」
と、唐突に部屋の扉がノックされた。
「やはり、ここに居ましたね!」
部屋に入ってきたのは見たことがある人物。
「あっ…」
「あっ、じゃあありませんよ!ほら、ライラお嬢様!戻りますよ!」
そう言ってライラの背中を押すのはライラの婆やだった。
「でも、もう少しだけお話を…」
「ダメです。また逃げ出して…兄妹揃って困ったものですね」
「うっ…はて、何のことやら…」
婆やに視線を向けられたエルフィンはバツが悪いのか反射的に顔を逸らした。
「困るのはライラお嬢様なんですから、ほら!」
「ああ…ちょっと…婆や、お願いです!もう少し…」
「その手には乗りませんよ!」
それからライラは婆やに連れて行かれた。
「前回もこんな感じだったか」
「そうですね」
「なんか凄かったね」
「ああ」
四人は連れて行かれたライラを見送りそんな言葉を口にした。
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週1〜3投稿予定。




