忍耐物
忍耐物
「前回の任務、失敗して非常に残念だ。これから、次の任務を与えるので待機するように。」
2ヶ月後……
「集合!大佐がおいでになった、速やかに集合せよ!」教官がが鳴り立てる。
「そんなデカイ声で言わなくてもわかるっつーの」戯言を言う剣。
そして皆、軍隊らしく速やかに整列した。
「諸君、ご無沙汰している。精鋭部隊モンシャックスに、新しい任務を付与する。」
「今回の任務は、対反乱だ。1週間後、黒の団から国会に攻撃予告が出た。危険勢力に屈しないとう、対抗意識を鮮明にするため、議員も国会から退避させない。責任重大なので各自気を引き締めていくように。」
1週間後……
モンシャックスのメンバーは、国会の目の前で、待ち伏せ作戦を取った。
しかし、待てども待てども、黒の団は来ない。
なぜなら、相手も国会の前で、ギャラリーに紛れ、待ち伏せしていたのだ。黒の団は、モンシャックスが出てきたところで、1人ずつ倒す作戦なのだ。
「まだかよ。黒の団は来るんだよな?」テオスはイライラしてきた。剣も今はイライラしている。
4時間後……
「もう俺、黒の団探しに行くぞ?」「止めろよ、上官に怒られる。」さすがのエニスも、少しイライラしてきたようだ。
「行くぞ。」「勝手なことすんな。」「お前に言われたくないね!じゃあな!」
「仕方ない。テオス一人じゃ信頼出来ないから、私も付いて行くわ。」
銃声。
「アッ……」ラナがやられた。急所は免れたものの、痛そうに膝を抑えている。
すかさず、テオスはラナを抱え、建物の中に戻った。
「勝手なことはすんなって言っただろ!お前のせいでラナがやられたじゃないか!」「エニス、珍しく大袈裟ね。脚をちょっとやられただけよ。」
「ゴメンな。ラナ……でも、ラナのお陰で外に敵がいることが解った。倒しに行こう。勿論、ラナはここに居ろよ。」
エニスとテオスは、颯爽と国会前の階段を駆け下りた。
パンパンパーン!銃声も駆け巡る。
エニスとテオスは、それぞれ緊急退避し木の影に隠れた。
「相手はどこだ?」と聞くテオス「あの、赤い車の裏っぽい。」エニスは指さした。「よし、あそこまで一気に距離を詰めるぞ。」
エニスとテオスは、木の影から飛び出した。
二人は影だ。
赤い車まで、一気に距離を詰めた。
相手2は慌てて、左右から出てきた影2つに銃口を向けるが、その瞬間に銃を切った。
「こいつらどうする?」とテオス「他の武器を持ってるといけないから、殺るしかないな。」「そうだ、質問に答えたら活かしてやる。他の仲間はどこだ?」
「あ、あの建物の建物の屋上だ。」「間違えないな?」相手の怖がりっぷりからして、間違えなさそうだ。
「あそこまで行くぞ。」
エニスとテオスは、建物の屋上にいる相手が、スナイパーであることを想定して、物陰から物陰に素早く移りながら建物まで着いた。
そこから、屋上に繋がるドアに着いた。慎重に、ドアを開く。
覗くと、相手が銃口をこちらに向けながら、こちらを見ている。
相手は3人。ドアの近くに2人と、遠くに1人。ドアの近くなら間を詰められるが、遠くの一人が厳しい。
「エニス、上に窓があるからそこから遠くの一人を倒せ。」
エニスは何も言わず、窓へ向かった。「行くぞ。」
エニスは窓から飛んだ。「ウッヒョー!」遊園地みたいなリアクションを取る剣。
テオスはドアを蹴り開けた。
空中で斬りつけるエニス。
回転切りで相手を纏め倒すテオス。
対反乱作戦を終えた。
急いでラナの元に戻るエニスとテオス。
ラナは血を流して座っていた。「ラナ……テオス、お前の下らない行動のせいでこうなったんだぞ。」エニスは怒った。