決闘!怪力の悪魔
決闘!怪力の悪魔
「あの、怪力の悪魔ラベルカルが倒れてるだと!?部屋には鍵が掛かっている。自殺か?」
今回も序盤は順調に進む精鋭部隊モンシャックス。今回の任務は機密文章の入手だ。
今回はチームワークが良い。なぜかというと、ある問題が一見落着したからだ。その問題とは、誰が最後に手柄を取るか問題。前回はラナが勝手に相手トップを撃ち取ってしまい、問題になったのだ。
しかし、今回の任務は機密文章の入手。話しは簡単で、見つけた人が取ればよい。用は早いもん勝ちだ。
命の保証はない戦場、無事見つけ、帰れれば良いのだが……
「ここら辺には、とんでもなく強い奴がいるって噂だぞ。怪力の悪魔って呼ばれてるらしいぞ。ワクワクすんなー。」
剣は言った「俺の活躍の時が来たかな。」「今回の手柄は早いもん勝ちって決めたからな。俺が撃ち取ってやる!」「早いもん勝ちなら俺が殺ってやる!」
剣を使ってるのはエニスなのだが
「ってアイツじゃね?」とテオス。するとそこには、明らかに他の兵士とは違う、巨体の戦士がいた。
「やべ、こっち見た……誰が行く?」テオスは早くも逃げ腰だ。
「エニス、私達は先に行くからアイツの相手してくれる?」「わかった。」
エニスは走り、怪力の悪魔がいる部屋に進行した!
エニスと違い、助走を付けてない怪力の悪魔だが、その衝撃を意図も簡単に受けた。怪力の悪魔は余裕の表情で言った「俺の名はラベルカル。出来るもんなら俺の首を跳ねてみろ!」
ラベルカルはエニスを吹っ飛ばした。「しっかりしろ!エニス!」剣が檄を飛ばす。しかしラベルカルはエニスに止めを指さず、楽しむようにゆっくりと歩み寄ってきた。
エニスは言った「止めを指さずにジワジワ痛ぶるつもりか。嫌な奴だ。」
エニスはまた突進した。
そしてまた吹っ飛ばされる。
今度は吹っ飛ばされた拍子に壁に激突した。パラパラと石が溢れる。
「俺は強いだけで、要職に就いてる訳じゃない。倒す意味もないだろ。諦めてどっか行けよ。」ラベルカルは皮肉に言った。
「別に諦める理由がない。」
「殺すぞ。」
「別に良い。」「まだ殺さないがな。あくまで痛ぶってから殺す。」
ラベルカルは凶器に満ちた笑みを浮かべた。
「しょうがない、やるならとことん付き合ってやるよ。」
エニスは何度も突進した。体力も消耗し、体はボロボロだ。痛ぶるってこういうことなのか……「ハァ、ハァ……」
「エニス!まだやってたのか!」「無駄に根性あるわね。」
「任務は遂行した、帰ろう。」
「僕はコイツを倒してから帰る。」「マジかよ。」
エニスにとって今一番やりたいことは、ラベルカルを倒すことなのだ。
エニスはまた、吹っ飛ばされた。
「オッサン、止め刺さないのかよ。これじゃいつまで経っても決着が付かない。俺らも参戦するぞ。」
「面白い。3人まとまって掛かってこい。」
ドン、ラナから戦闘は再開した。当然のように避けるラベルカル。
しかし、避けた先にはエニスがいる。
遂にラベルカルはエニスを切った!
その瞬間、テオスはラベルカルを切った。
「オラアアアア!」
まだ止めは刺せていない。
「やりあがったな!」
ラベルカルはよろついている。テオスが勝つとしたら今だ!
ラベカルとテオスは雄叫び合った「オラアアアア!」
「キン! キン!」
ブシュ!
「く、クソ……」腹から大量出血をしている。
勝ったのはテオスだった。
「エニス!大丈夫か!」自分の勝利に酔いしれるまもないテオス。
大量の出血だが、ラナが簡素的な手当てをしている。
「とりあえず血が出てるとこを縛っておいたわ。多分命に別状はないと思う。」「そうか。」
「……って銃弾で穴開けて、そっから糸使って、鍵通して、ドアを閉める。密室で自殺したっていうことにする作戦だったんだよな。」とテオス。「あ、そこに窓があるじゃないか。」ラベルカルの着ている服の胸ポケットのボタンに、糸を取り付ける。窓を開け、糸を2重に通し、鍵の穴に糸を通す。」鍵を閉める。
早速、糸に通した鍵を窓から出してみる。糸を揺さぶり、鍵を回す。
すると、鍵はロープウェイ式に糸を通って、ラベルカルの胸ポケットに向う。
後は糸を引っ張り取るだけだ。
テオスは言った「俺達も上手くやって来たから、これで完全犯罪成立だな。」
こうしてなんとか、機密文章入手作戦は幕を閉じた。