目的地
リウルム村。
周辺を森に囲まれ、魔物や獣の住処になっている。
ここでは低ランクの魔物素材はすぐに揃う。
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「うぅ。ここどこだよ。」
光の神が起きたみたいだ。
「目的の村。神様が寝てる間に着いちゃった☆」
「なっ なんだ? どうした?」
「・・・ボケです。」
めちゃくちゃ恥ずかしい。軽くふざけてみたけど・・・。
「とにかく! これから地図を探して買います!」
「おっ おぅ・・・」
地図はなかなか見つからなかった。
森の方、村の端っこに住んでる老人が持っていたのを譲って貰った。
これまでどれだけ時間がかかったか。
日も暮れてしまった。
今日はとにかく寝よう。
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家から持ってきた少しの金でなんとか宿が取れた。とりあえず一安心。
さて、お金はこれでほとんど消えてしまった。明日からはどうしようか。
僕もお金のやりくりは得意ではない。でもやらなきゃいけない。大変だ。
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朝、光は寝ていた。こいつどんだけ寝るんだよ。とりあえず神石を持って宿を出る。
今日は仕事を探そう。
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偶然にも村の方から魔物の狩猟依頼が出ていた。カガヴェルという凶暴で群れを作って人を襲う。この近くの森にはよくでるらしい。魔物狩りの人達もなかなか倒せないらしく、よく怪我人が出ている。
肝心の報酬だが、金貨3枚と銀貨5枚。これだけあれば5日間は宿で暮らせる。すぐに依頼主である長のもとへと向かった。
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長と話をして出発は3日後、僕たちだけで討伐をする。光の神なら楽勝だろう。もちろん彼も話を聞いていて、状況を理解している。あとは情報収集。どこらへんにいるのか?森で迷ったりしないか?森での危険はどんなのがあるか?3日間長が部屋を用意してくれるらしい。食べ物も用意してくれる。ありがたい話だ。
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次の日からは情報収集を始めた。カガヴェルにあったという人を片っ端調べ上げ、話を聞いた。どうやら森にある1番大きい木の近くにカガヴェルたちの住処があるらしい。ざっとだか周辺の地図を描いてくれた人もいた。
あとは光の神に託そう。こいつがどう動くかによって依頼は成功か失敗かが分かれる。
決戦の日だ。カガヴェルが住処にしているという大樹の近くへは長についている護衛さんに案内してもらった。護衛さんはすぐに帰ってしまった。それぐらいやばいのだろうか?
「さぁて、早く終わらせるか!」
神石から声がした。と思ったら体が動かなくなった。意識があるのに目の前が真っ暗になる。
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気がついたらみたこともない場所だった。
周りは黄色いガラスで包まれたようだった。ガラス越しにはさっきまでいた森が見える。
そして小刻みな振動と共に動いてく。
きっとここが神石の中なのだろう。
ガラスの中で誰かの声がした。
「へへ。神石の中はどうよ?」
「不思議な感じです。」
「そうか。俺はいつもそこに閉じ込められてるんだけどな。」
確かにここは快適ではないだろう。
床は硬いし狭いし。
それからはサクサクと仕事が進んだ。
カガヴェルは山のように積まれていった。
さて、あとは依頼主へ報告だ。カガヴェルはしっかり狩れた。根絶やしってくらいに狩った。
依頼主の長のところへ行き、カガヴェルを狩り尽くした。と報告したら、長はとても喜んでいた。
「これでまた魔物狩りができるな。」
魔物狩りはこの村の大切な仕事だ。
低ランクの魔物を狩り、その素材を売る。
魔物素材は日光に当たると消滅してしまうから特別な箱を使い、暗いところで取引される。道中作った小屋も今は消滅しているだろう。
「今日はありがとう。飯でも食べていってくれ。泊まる部屋も用意しておこう。」
長はご飯も部屋も用意してくれるらしい。
報酬ももらえて部屋もご飯食べられる。
ここは少し甘えておこう。
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その夜はよく食べ、よく飲んで(光の神と長)
よく眠った。
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報酬はもらった。今日は旅の食料やテント、僕も護身用に短刀ぐらいは欲しい。神には必要ないだろう。武器なしでカガヴェル全部狩っちゃったし。
魔物紹介[カガヴェル]
凶暴で群れを作って生活する。
各縄張りをリーダー達が守る。
リーダーは一つの群れに数匹いて、他のカガヴェル達はそれぞれのリーダー達につく。
縄張りに入ってきた者は、その縄張りのリーダーが処理するが万が一失敗して、縄張りを奪われたりしたら、他のリーダー達に噛み殺される。
光の神が最初に狩ってきた魔物達の中にも数匹混じっていた。