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夢と現実の狭間にて

 この真っ白な空間を俺は漂う。

 暖かい、何だか眠ってしまいそうだ。

 ん、でもこれ夢だよな。

 そしたら俺は夢の中で眠ってそしてまた夢を見て、そしてまた眠って・・・。

「大丈夫、現実現実。」

 何処からか声が聞こえ、俺はそちらに意識を向ける。

 そこには一人の同い年位の少年が立っていた。

 誰だあんたは?

「いや、誰って、この展開なら察しが付くでしょ、神様だよ神様。」

 神?それは凄いな。

「うわぁ、君信じてないでしょ、まぁいいや。」

「取り敢えず説明して上げるね。」

 説明?何のさ?

「この世界にトバリ、君を呼んだ訳をさ。」

 あぁ、なら流石に俺も察しが付いた、魔王を倒して世界を救うんだろ?

「ぶっふっ、魔王って、何それ、世界って、君そんな能力あんの?」

 何だろう、馬鹿にされている気がする。

 それと恥ずかしい、凄く恥ずかしい。

 あとちょっと泣きそう。

「僕が君を呼んだのは単に面白そうだったから、それだけだよ。」

 そう言いながら神様は横になる、なんとも自由奔放な神様だ。

 それじゃあ魔王は?

「居る訳ないだろ、そんな危ない奴。」

 あぁ、あぁ、そうですよね、危ないですもんね。

 はぁ!?それじゃ本当に俺面白そうだからって理由でこの世界いんの!?

「うん。」

 そうなのか、あの、あとそれ止めて。

「は?」

 いやだから、そのは?とか言うやつ、何て言うの、その冷ややかさ?温度差?的な?

 急にこっちテンション上げてんだけどワタシハヘイジョウシンです的なのりは止めて。

 何?神様だから?だからヘイジョウシンなの?平常神!なの?

「いや、違うけど。」

 うんうんうんうん、分かった分かった、了解了解。

 俺が焦ったり取り乱したりするのがおかしいよね、だってね受け入れなきゃね。

 けどね俺って義務教育終わったって言ったって未だ高校生ですよ?

 高校生がいきなり異世界飛ばされて、そんで理由が面白そうだからってそりゃ「めんど。」

 え?

「いや、もうめんどい、取り敢えず君にピッタリのスキル一個上げるから。」

 神様がこちらに手の平を翳すと波的な何かがのろのろと出て、俺の体内へ注入される。

 え、なになになに、スキル?

 何かポワポワ言ってるけどこれ俺に力くれてんの?

 意味わかんない、ちょっと待って、もう少し説明してくれたっていいじゃん!!

「あ、あと地球には帰れないから、君の情報消したし、じゃ。」

 そう言って神様は次第に姿が透け始め、「あ~、めんどい。」そう言って消えた。

「マジかよ!!」

 目が覚めると俺は宿屋の一室しかない一室のベッドに横になっていた。

「うっ・・・ぐっあ・・・。」

 そして起きるのと同時に酷い頭痛が俺を襲う。

 いやちょい待って、何か文字が見えてきた。

 こう脳内に勝手に浮かび上がってくるような・・・。

『遮断』

「見えたっ!」

 今ハッキリと俺は遮断の二文字が見えた!

 ・・・今のは一体何だったんだ。

 はぁ、取り敢えず特に使命とか無いまま生きて行くのは決定か。

 さっきまで真剣に悩んでたのが馬鹿みたいだ。

「あ~あ、冒険者になろ。」

 俺はそう、緩く決意をした。




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