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第一章:「エリック」

プロローグ【The avenge is mile】

        ★第一章「エリック」★

夜───。冷たく、寂しい草むら──。ここに一人の男が立っている。いや、正確に言えば、立っていた。

今、彼はもう、立ってはいない。冷たいこの草原に寝そべっているのだ。正確に言えば、三十分くらい前のことを言えば──、

ここには二人の男が立っていた。一人は、人ではなかった……。三十分くらい前に、ここにいた二人のうちの一人は、

今現在、ここに寝そべっている者だ。もう一人の者により、寝そべさせられたのだ。彼は、この草原と同じくらい冷たく、

そして寂しい…。そして彼はもう、二度と起き上がれないのだ──。永遠に…。

                                  

                               

                                

                                    

                                           

それから十三年前──。時はもう、冬に差し掛かっていた。一人の少年が、雪が降り注いでいる紺色の空を見つめていた。

彼の名はエリック。十五歳。冷静で、大人っぽい所があるが、本が好きで、ごく普通の少年であった。

 彼は、机の上にあるノートと教科書を端にどけ、一冊の本を取り出し、読み始めた。もうその本は、三分の一のところ──、

二百六十四頁まで読んでいた。 彼は時折、本から目を離し、雪と雲に覆われた空を眺めた。時が十二時をまわろうとしたとき、

机の後ろの、エリックの部屋の入り口のドアがノックされた。その約二秒後、彼は急いで椅子に深く座りなおし、

さっきまで読んでいた本を引き出しにいれ、端にあるノートと教科書を引っ張り、中央に置いた。

「エリック、入るわよ。」声の主は、エリックの母、マーシーだった。もっとも、エリックは最初から気づいていたが・・・。

「いいよ、母さん。」エリックは落ち着いた声で言った。マーシーは少しためらった後、エリックの部屋に入った。

いや、ためらったのではなく、待っていたのだ。本当にエリックが、準備ができたのか、勉強をしているように見せかける、

準備ができているか───。マーシーはエリックと目が合うと、ためらいがちに微笑みながらエリックに尋ねた。

「勉強は捗ってる?エリック。」 「まぁまぁ、かな。外国語と地理は大半終わったけど、数学と世界史が全然終わってないんだ。」

エリックは疲れたような声を出した。実際ものすごく眠いし、疲れていた。勉強はまったくと言っていいほどしてないが、

ずっと本を読んでいたし、もう深夜十二時を過ぎている。眠いわけだ。今日は昼、一時から

五時まで勉強して、

七時まで休憩し、それからずっと机に向かっているのだ。机の椅子に座り、たまに教科書に目を通し残りは本を読んでいるか、

ずっと空を眺めているだけで、暇だった。本当はベッドに体を横にしたかったが、そんなことをし、つい睡魔に負け

眠ってしまったら父、デイヴィットが帰ってきたときに大変だ。エリック自身は勿論、母マーシーまで責任がとわれるのだ。

そんなことはさせたくない。だからエリックはずっと机に向かい、眠らずにいた。

確かにエリックは、デイヴィットの呆れたような眼差しでエリックをみつめ、ため息をつかれるのは嫌だったが、そんな父の気持ち

もわからないことはなかった。

なにしろ、試験まであと、8日間を切っていたのだ。これで、必死に勉強せずに本を見ているのはかなりマズイとは、

エリックも思っている。しかし、何故か勉強に集中できないのだ。父デイヴィットは、そんなエリックの様子に気づいたのか、

自分が会社に行っている間、エリックが勉強をしているかどうか、マーシーに偵察させているのだ。

マーシーは既に、エリックが勉強をしていないことに気づいているのだ。それでも気づいていない振りをし、

ためらいがちに部屋を出て行く。エリックはマーシーが部屋を出て行ったあと、そのまま教科書とノートを出したまま、

時計を見た。「そろそろ帰ってくるころが…。」彼は窓の景色をみつめながら呟いた。


初投稿ですミ☆(o_ _)ozzz

これからもどんどん毎日スペースで

書き上げますのでよろしくお願いします。

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