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猫耳姫巫女と聖なる槍の担ぎ手と  作者: 三歩
暗躍をやめて表舞台でやりたい放題の巻
71/72

23

一生うさぎ耳です(笑)。

「さあ、聖竜賢者よ!どう戦う?」


”どう戦う”じゃねえ!

ミルの口を使うんじゃない!


戦いのため、身構えたミルの身体から凄まじい力を感じる。

ダッシュで距離を詰めてきた!

ガード…?


ドン!


手のひらで突かれて思いっきり吹き飛ばされた。

ガードをしたつもりだったが間に合わなかった。

まさか!


「フフフ、手加減は今の一度きりだよ。」


また間合いを詰めてきた…今度はグーだ。


「【竜】【気】【凛】【凛】【体】【操】!!」


俺の最大の技だ!

身体能力がアップするうえに物理防御効果もある。

さらに相手のあらゆる魔法やスキルを無効にする。

ブルートをかっさらったのもこれ…まさに反則技チートだ。

だが…それでもかわすのがやっと!

あれを無効しきれてない!


「人の身で避わすか…さすが聖竜賢者よ!」


ミルに近づくと時間の流れがおかしくなる。

向こうは普通に動けるのに、こちらはゆっくりになる。

時を操る相手は本当に嫌だな!


「コッチからいくぞ!【解】【魔】【幕】×10!」


時間系統の魔力でも解除できる”解魔幕”を張って接近する。

こちらの”竜気凛々体操”もキャンセル状態になるが…どうだ!

回り込んで後ろから手をとって組み伏せようとするがかわされた!

振り向きざまにミルが引っ掻いてくるので、必死にかわす。

それでも時間的影響はない。

これなら単純に身体能力勝負か?

スピードはミルの方があるから、あえて攻撃を受けて…


どげしん!


側頭部に蹴りを食らった…。

いきおいに逆らわず転がって距離を取る。

…クラクラする。


「フフフ、どうしたのかな?押されているよ…君はこの子より弱いね。」

「…ミルは…初めて会ったその日から…強かったよ…ずっと…ずっと。」


どうやら相手の近くにいると影響が強くなるようだ…。

”解魔幕”が一気に相殺された。

となると、距離を取りつつ抑えるとなると…。

これしかないか?



一応、聖なる槍とやり取りして確認する。

腹に刺さっていた槍が俺の身体に吸い込まれる。


これ以上はミルが心配だ。

姫巫女とはいえ、神をその身に宿すのは負担が大きいハズ。


(あくまで、ミルが中心なのですね。)

(…感情のある話し方ができるようになったのかい?)

(ええ…それより…いいのですか?)

(死ぬほど辛いが…ミルには変えられない)

(…わかりました。やりましょう!)


聖なる槍…女神ルナと初めて言葉で会話した。

今まではイメージでのやり取りだったが。


俺は懐から少し大きめの布手を取り出して頭に巻く。

パンパンと頬を叩いて気合をいれた。


「いくぞ!」

「こい!」


フェイントをかけながら、こちらから近付いて…時間のおかしくなる間合いの直前で槍を身体から射出!

聖なる槍は相手を無傷で刺し封印出来る武器。

神の力を持った槍なら時間を止められても平気だろう!


が!ミルの身体を素通りして行った…。

幻術か!


がしっ!


後ろからミルが組み付いて絞め技をかけてきた。


「目の前で槍をしまって見せるなどバレバレではないか…終わりだ聖竜賢者よ。」


首を決められた!

数秒で意識が…飛ぶ…その…ま…え…に……









「うひょえふぇふぁひゃひっひっひーーーー!!!!!!」


ぽん!


ミルが転がり…そのミルから男が飛び出してきた!


「…そ…そんな…」


「お前はすでに負けていたんだ!ミルに取り付いた時点で!」




コレだけは…コレだけはしたくなかった。


しかし!

ミルのためなら…うさぎ耳にでもなんでもなってやるーーーー!!!


布で頭を隠したのは、ルナの神徒…姫巫女の男版は神徒という…になったコトを隠すため。

神徒になったことで”うさぎ耳”を得た俺は至近距離のミルの首筋を、ながーい耳でくすぐったのだ!


そう、ミルは首筋のくすぐり技にメッチャ弱い!

それを俺は知っていたのだ!


俺のかちだーーーーー!





…ううっ…鏡を見たくない。

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