20(ついに明かされる…シェリー失踪の真実)
マーフィーが語ります。
「…うん、…うん、…ありがとう。こっちは4つのポイントを魔王達が抑えたよ。…わかってる。じゃあ。」
コートはクレアと伝話の魔法による連絡を終わるとこちらを向いた。
「シンの使徒はOKだって。」
「了解ィィィ!次は俺だァァァ!ケッケッケッ!」
封印の力の発現ポイントの5つ目はオレが抑えるゼ!
「しかしすごいな。他のポイントを抑えたらここのスケルトン達がみんな、スケルトン・ギガンテス・ウォーリアーになっちゃったよ。」
ガイコツの巨人兵士がこちらに向かってくる景色は…迫力は満点だゼ!
「ここは特別なんだろ?
五芒星の頂点の4つのポイントを抑えて、初めて封印の力の源にたどり着ける道が出来る。
…神の元への。
神が黙ってないだろうな。
行けるか?勝てるか?コータ。」
「…マーフィーがこいつらを片付けてフタをする直前に入り込む。」
行くことは出来るんだろうな…。
しかし、勝てるとはいえないんだな…。
やっぱりミル無しではきついか…。
「…ところでマーフィー。シェリーとケンプは今頃どうしてる?」
このタイミングでそれか?
…まあ、仕方ないか。
本当なら、魔王の力をテスに譲ったオレにはコレをどうにかする力はない。
しかし、コータは出来ないことを出来ると言ったオレを全く疑わなかった。
問うこともしない。
この質問は…確認か。
「…バレテタ?」
「何となく…ね。確信したのはさっきだけど。
マーフィーがブルートをかばう?
ありえないね、シェリーの話題は早く切りたかったんだろ。
ズバリ!3年前のシェリーの失踪はお前とケンプと槍の共犯だろ。
可哀想だがブルートは利用されただけで、本当のことは何にも知らないんだろ。
俺がこの世界にくることを…お前は知っていたんだ!
さっき問いつめたら、聖なる槍が自白したぞ。」
「…お前ならいつか気づくと思っていたよ。これからあの2人は人しれず平和に生活するだろう…何の力も持たない人間として。」
俺が2人を自由にするために一芝居くんだ…。
協力を申し出てきた槍の思惑が、最終的にはこの戦いだとは知らなかったけどな…。
最近ようやく2人を見つけ出して、影族の力と大魔王の力を俺は受け入れた。
2人はある仮想空間にいたのだが、抜き取った力が大き過ぎて空間の位置が動いてしまっていた…。
一時期ブルートに何かされたかとも思っていたが杞憂に終わった。
その力を…影族の力と大魔王の力を俺は受け入れた。
「その力で世界征服をするか?」
「その約束はちょっとつまらなくなった…。
お前の約束の方が面白い…。」
「いいのか?
ここまでくるまでに、おれは幾つも失敗を犯している。
3流大根役者だ…。
それでもやり続ける…俺の俺によるミルのための恒久平和…。
おそらくこれからも前途多難だぜ?
付き合ってくれるのか?」
これだけ不可能を可能にしておいて…。
オレを心から楽しませておいて…。
よく言うゼ?
「ソロソロ時間切れだ…派手に行くゼ!」
それを聞いてコータは金竜に乗り空を舞う…。
「それじゃあいくぜ!
影族の最終究極奥義・影口寄せ!
こい!聖竜賢者の影よ!
あいつらをどうにかしろ!」
俺の影がコータになる。
それだけじゃないぞ!
ケッケッケッ!
本物と違うのはオレの願いを全力で叶えようとする…全力でだ!
なにしろ…本物と違って一切手加減なーし!
影コータの周りに無数の金竜が姿を表す。
その金竜が全て巨大な金色に輝くコータになってガイコツ巨人どもをあっという間にグーで撃破して行く!
カッコイィィィィィィィ!
いて!
グーで殴られた…本物に。
「NGィィィ!
やり直しィィィィ!
恥ずかしいィィィィィ!!」
やり直しは無理だゼ…ケッケッケッ。
大魔王シェリーは…実はモブキャラです(^-^)/