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猫耳姫巫女と聖なる槍の担ぎ手と  作者: 三歩
人生やり直しの巻
45/72

ミルのためなら(1)

コータの出番です!



俺はクレアと連絡を取り合いながら状況を確認する。

俺には呪いがかけられているらしい。

その呪いは「黒竜の怨念」という子供でも知っているくらい有名で危険な呪い。かつて6の大地の半分を一夜にして荒野にかえてしまったという。

俺が首にかけているペンダントは「守護石」とよばれるものでペアの守護石を身につけている人が災いなどを引き受けてくれる品だ。

そのおかげで、呪いはミルの母親のメリッサ王妃に向かった。

そして、メリッサ王妃が呪いにかかってしまった。ただ、相手が直ぐに俺じゃにことを気が付いたらしく影響している呪いは一部だけ。

メリッサ王妃は女神アンノルファイに愛でられている猫耳なので呪いの類に強い抵抗力があるらしいのでまだ大丈夫らしいが…。

もうすぐ俺のところへ呪いがくるらしい。俺とミルは海岸近く。王城からは1時間半くらいかると思う。


(メリッサさんはどう?)

(神殿の方から増援で来てくれた人たちにはこの呪いをなんとかできる力を持つ人はいないのよ〜。そんなに長く持たないわ、ごめんなさい〜。)

(くっ…どうすれば助けることができる?)

(せめてミルがここにいれば…姫巫女は祝福を使えるから。姫巫女の祝福は特別だから…。)

(俺の判断ミスだ…ミルに見られないようになんて思って服のしたに付けたから…守護石を服の上に見えるようにしておけばもっと早くに気が付いたんだ!せめて俺が使い方を聞いていればこんなことに……使い方?)


不意に思いついた!カード魔法「触診」で守護石を調べる…深く…深く…うん!もしかするかも?


(クレア!ミルが守護石のペンダントを身につけて自分に祝福をかければメリッサさんに届くんじゃないか?)

(え〜そんなこと考えたこともなかったわ〜。ちょっと待ってて〜。…ん〜え〜とぅ〜で、なんとかなりそうねえ〜でも保証は無いわよ〜。ともかく今のところベストな選択よ〜。)


守護石はペアの相手にステータス変化を送るアイテムだ。つまり呪いみたいな悪いことだけではなくて、良いことも送れるアイテムなんだ!


ミルはメリッサさんがの呪われたことを聞いて泣いていた。

「ミル!君の力が必要だ!」

「え?」

「この守護石をかけて。これはメリッサさんにつながっている。ミルが自分に祝福をかければメリッサさんに届く。今メリッサさんを救うにはこの方法しかない。」

「…でも「黒竜の怨念」なんでしょ…自信ないの。もし失敗したら…。」

「ミルは俺のことをいつも信じてくれるよな?だったら俺の言葉を信じろ…ミルなら絶対大丈夫だよ!俺は世界で一番ミルを信じているから。」

「…コータがそう言うなら…そう言ってくれるなら!…うん!私はコータを信じるの!」

「それでこそミルだ!」

「わたしも頑張るから…だから…コータも呪いに負けないでほしいの。」


そういうと、ミルは守護石のペンダントを首にかけ、跪いて両手を組み祈り始めた…。

祝福の魔法が発動したのか…ミルの体がオレンジ色に輝き出す!

最後に見つめ合ったときのミルの瞳が目に焼き付いている…。

泣いていた…あんな目を俺がさせたのか…。


(いいわ〜。完全じゃないけど、呪いが蝕んでいる範囲が後退したわ〜。ミル頑張って〜。)


俺は空を見上げた。そこには黒い大きな何かが近づいて来るのが見えた。


マーフィーもいない…


クレアもいない…


「黒竜の怨念」に打ち勝つ方法もわからない…


それでも…


ミルを悲しませないためなら…


ミルの笑顔のためなら…


俺は…


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