姫巫女とのデート(3)
コータの語りです。
「幕」の詠唱呪文でボディーを作った。
「風」のカード魔法をエンジンとした。
今、俺の作った魔法飛行機でミルと2人…空を飛んでいる。
後ろにミルがバイクの2人乗りみたいに寄り添って乗っているかたちだ。
2人で、
城を見たり、
街を見たり、
山を越えたり、
雲に突っ込んだり(むちゃくちゃ寒かった)、
本当に楽しい♪
「コータ!海が見えて来たのー。」
「おースゲー!綺麗だなー。」
美しい砂浜がみえる。
綺麗な青い海に出てすぐのところを旋回する。
「コータ…ありがとう。」
背中にミルがほっぺを押し付けて来た。
「コータがいなければ私…何も知らなかったの…こんなに感動しなかったの…。」
「…ミルが海を見たくなったら、またいつでも連れて来てやるよ。おお、海に何かいるぞ!」
ミルが泣きそうな雰囲気だったので気分を変えさせようとまわりを見て話題を探していたら海に何か見えた。
なんだろう?デカイ!
「魚かなー?」
「にしてもでかいなー50mくらいあるんじゃないか。」
見ていると、大きな魚は水面に頭を出し、顔をこちらに向けて来た。そして…
「ウハハハハハ!面白い顔になったぞ!ほっぺた膨らませてやがんの!」
「顔だけタコになったのー…えっ?」
物凄い勢いで水を吹き出して来た!
そーかー、それで膨らんでたんだー。