眠い空間のなかでの対面(2)
感謝・感謝です!
ゲームや小説でよくある話だけど、現実に起こるとちょっと焦るな。
(えーと、ココドコ?ワタシダレ?)
(それだと記憶喪失から目を覚ましたばっかりの人っぽいんだけど(笑))
(お約束に突っ込んでくれてありがとう。で、ドコ?ダレ?)
(今度は思いっきり短くしたなあ(笑)。さすがオレの「写し」なだけある)
(「写し」?)
(簡単に言うと、オレの世界と対となるもう一つの世界、「写しの世界」があるらしいんだ…そこにはもうひとりの俺が、「写しの俺」がいるみたいなんだよ。つまりそれが君だと思うよ!)
(わからないことが多いけど…なんで俺が?ていうか男言葉似合わないねキミ。)
(ソロソロ消えるよ…この姿。)
見ていると、顔が変わっていく。
触れ合っている柔らかい女性の体が、固い筋肉質の体に変わって行くのが感じられる。
やがて男性…服装はそのままだけど…になった。
(俺そっくり!)
(変身の術さ…。な!そっくりだろ…だからそうだと思うよ。)
(うん、キミの言う「写し」って説明は理解出来た…体感的にはなんかすっごく損した気分だけど…今までの姿は?)
(惚れた女の姿だよ…影武者ってのをやっててね…彼女の身代わりに聖なる槍の攻撃を受けたってわけさ。)
(そうか…男だね!エライぞ俺!)
(オレだオレ!お前じゃないだろ…。まあ…、オレじゃこのくらいがせいぜいなんだよ…。)
(その言い方、なんか身に覚えがある…まさか彼女には彼氏がいるのか…俺意外に。)
(だからお前じゃないだろ…。まあ、向こうはオレのこと最高の友達って言ってくれてたしなあ。)
(必殺・生殺し!だね。)
(くっ、さすがにオレの写し!グサっときた…でも俺の写しなら同じ様な経験あるんだろ?)
(グサっときた!返された!さすが俺の写しだぜ!)
なんか恋の話で盛り上がってしまった。異世界の話はどこいったんだろ?