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猫耳姫巫女と聖なる槍の担ぎ手と  作者: 三歩
人生やり直しの巻
27/72

ミルの心配と新しい仲間(3)

クレアにはコレが見えるらしい。

異世界に来てから今日まで俺は多くの人達に会ったがコレが見えた者はいない。

マーフィーやミル、王様、王宮の人達…誰にも見えなかったようだった。

ついでにやっかいなことがある。


「こんな体験て?な〜に?」


ミルがクレアに問う。


「…えーと、なんの話してましたかしら〜?」


やっぱりか…。俺はミルの背後に回ってコレを片手で差し、もう片手をムリムリって感じに顔の前で振った。


「あっあー!やっぱりほらっ!写しの世界の住人て会ったことなかったし〜。」


意図が伝わったらしく、クレアはミルにごまかしの会話をはじめた。

…難儀だよな、コレのことを誰かに伝えようとすると頭が真っ白になるから。

コレ…俺の腹に突き刺さったままの…おっと!強く意識だけで頭真っ白になるしー!

まあ痛くないし、触れることも出来ないから生活に支障は無いし…協力を期待できそうな人物も見つかったし…後にしよう。

それよりも、


「ミル!神殿行ってきたんだろ。聖幕のカードは?」

「うん!無事にカードメーカーさんの処に着いたみたい、何とか直せそうだって言ってたって。」


カード魔法は心ポケットにいれておけば誰でも即座に魔法を扱うことができる便利なものだ。しかし、扱い方が悪いと破れてしまうらしい。

俺は魔法の扱いに素人だったために「触話」の魔法カードをダメにしてしまった。

そして沢山使った「聖幕」のカード2枚も破れる寸前だったようだ。

「触話」だけでなく、「聖幕」までを失うわけにはいかない。

魔法カードはカードメーカーという専門の魔法使いが作ったり直したりできる。この国にはレアな「聖幕」のカードを直せるだけの実力あるカードメーカーがいないらしい。

そのために、魔法カード作りが盛んな自由都市国家群のなかのトレカという国に送ってもらって修理中なのだ。

この世界の人間側の勢力範囲内では2つの教会が協力して交易をサポートしているらしい。今回の場合、フィルガード王国とトレカという都市国家はあまり仲良くないらしいのでアンノルファイ教団を通じて修理してくれるように依頼したらしい。ともかく直るなら嬉しい!


「コータは魔力が底なしだから色々できる魔法があると思うわ〜、楽しみね〜。」


うん!カード魔法もいいけど自分で使いたい!

むっちゃ楽しみ!!

1,2ヶ月くらい出かけてくるって言ってたマーフィーが帰って来る前に習得して魔法を見せてやりたいな。


「クレアさん!コータには、まず防御の魔法を教えてください!…友人に言われてますので。」


ミルがいらないことをいう…派手なのでいいじゃん!


「クレアでいいわよ〜。そうね〜暴発が心配だから地味なのからにするわね〜。」


ぶーぶー!

だがその辺は理解しているので不満は言わないぜ、俺は大人だし…ちっ。


「コータの顔ヘン!」

「ミルちゃん、ここは生暖かくスルーしてあげるのよ〜顔に出てるけどね〜。」



…返って凹むから…それ。


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