眠い空間のなかでの対面(1)
感謝・感謝です!
眠い…ひたすら眠い…。
気持ちがいいというか…ひたすら眠い…。
(…おい、………か?)
ぼうっとしている意識に何者かが語りかけてくる…うるさい。
(新聞も宗教も間に合ってるよ。)
(?…新聞はともかく、…そっちの世界は宗教を押し売りするのかい?)
(ああ、こないだ駅のホームでイキナリ祈らせてくれって。迷惑だよ…。)
(祝福を無料で?かなりいい話じゃない?)
(言い訳ないじゃん。別に宗教に文句つけてるんじゃないよ、イキナリ声かけられたらびっくりしするんだよって話し…、てっ!誰?)
眠い目をやっとのことで開くとすぐ目の前に美女がいた。
今の状態は抱き合っているといって良い。
北欧系の人種かな?白に近い金髪に灰色の瞳、見つめていると吸い込まれそうな気になる。抱き合っているので、つまり密接しているのでよくわかる、スタイルは抜群だ。
(アイ キャンノット スピーク イングリッシュ!)
(イングなんとかがしゃべれない?…なんだ?)
目の前の美女がしゃべった。
日本語で?なんか口の動きと言葉が違う様な気がする。
(日本語しゃべれるのか?)
(?…そっちの言葉かい?全然ムリムーリ!)
お手上げのポーズをしてきた。
なんかこのポーズは美女には似合わないな。
(これは推測だけどね、声が頭に直接聴こえる気がするんだ。この空間の特徴か、あるいはコレに一緒に貫かれている影響か…。なんにしろコミュニケーション取れるのは便利だよな。)
そうだよな、異世界に行ってまず、始めにぶつかる困難は会話や言語…つまり意思の疎通が難しいってことだ。
夕べもゲームでそれをなんとかするイベント「言語理解の魔法を手に入れる」をやったっけ。メッチャご都合主義なイベントだよな。
あれ?異世界?