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猫耳姫巫女と聖なる槍の担ぎ手と  作者: 三歩
人生やり直しの巻
14/72

世界を救った報酬

ここまでで大まかなことはわかった。

あお、大事なことを…一応確認しとこう。


(でさあ、俺、元の世界にもどれる?元の身体に戻れる?)

マーフィーもミルも困った顔をしている。答えを知らないのだろう。


(まあ、そのうち見つかるだろ…。あっそうだミル!)

(ひゃい!)


すごい…滝のような汗を流しながらこっちをみている。このあと俺がなにを言うかわかっているのだろう。


(世界って救われた?)

(…ハイ。)


滝の汗が加速する。


(世界は救った…その代償として元の世界に戻れそうにないし、身体も小っちゃくなった…。で、あのときに話した報酬だけど)


ミルがこっくんと大きく頷いて、


(…な、なにを望まれますか?)

(こいつと報酬の約束!さすがオレの写し!しっかりしてるぜ。オレは何にしようかな?)

(マーフィーの茶々は置いといて…)

(ブーブー!独り占めするきか!…でもそれもオレらしい…。)


これは無視。結構真面目な場面なんだよ。


(あのとき君は報酬を払う約束はしていないよな。それに俺、なんでもいいっていったから。

君は報酬を払わなくてもいいし、あるいは報酬が「感謝の言葉」でもいいんだぜ。

…ミルは何をくれるかな?くれないかな?)


震えながらもミルははっきり言った。


(私の願いを聞いてくれて…世界を救ってもらったんです。払います、払わせてください!私が払えるものなら何でも…。)


ミルは濁流のように汗を流しながらも、こっちを向いてしっかり答えた。

うん、…応えてくれた。


(じゃあ、報酬としてその猫耳触らせて!さっきから触りたくてうずうずしてたんだ!)

(えっ?…いいですけど、それだけですか?)


ふふふ!OKがでた以上遠慮は無用!早速さわりまくった。

ミルはくすぐったそうな顔をしている。


(…さすがオレの写し…読めなかった…)


右手は離していなかったのでマーフィーとはまだ「触話」中である。

ミルは俺の膝のうえに頭を乗っけて気持ちそうにしている…すると、そのまま寝てしまった。安心して力尽きたのだろう。


(こんな小さな女の子を人柱にして…恥ずかしくないのか。)

(それだけ、大魔王が強すぎて対抗する手段がないってことだろ。追い込んだ側ではあるが同情するぜ。)


魔族(?)っぽくないことをマーフィー言った。

…さて、疲れがまたでたのか力が抜けて来た。上体を元に戻して、横になった…右手は離していない。あと一つやることがある。


(マーフィー…ミルを殺さないでくれ。)

(…さすがオレの写し、よくわかったな。)

(ミルはマーフィーにとって不都合なことを知りすぎているからね。俺が敵の立場なら同情なんてしない…。)

(…保留だな、とりあえずコータの身の安全が保証されるまで。…封印に失敗している彼女は…戻れば危うい立場だぞ、王家はお前にもミルにも敵にまわる可能性が高い。)

(…俺も向こうでは…人柱だったんだ。)


意識が遠のいていく…もう限界だ。


(ふっ、3人とも…か)


マーフィーが何かいったがもうコータの耳には入らなかった…。

最初の方に本文で描きましたが、本編の主人公はかなりひねくれています。

今後、ひねくれ度が増すかどうか…見守っていただけるとありがたいです。



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