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魔王と勇者
「魔王、覚悟!」
勇者が魔王様に向かい呪文を投げつけた。
私が魔法でそれを防ぐ。
「ちっ、お前をまずやらないとだめか、、、女の子にはひどいことしたくないんだが」
「そうよ、かよわい女の子にひどいことしないでよ」
勇者がいやそうな表情をする。
「かよわい女の子、、冗談は寝て言え、それにメグミはどこにやった」
「メグミってあんたと一緒に召喚された女の子ね。もう、元の世界に帰したわ」
「はん、嘘をつくな!元の世界に戻るには王城にある魔法陣じゃないとだめなのは知ってるんだ、、、よ」
彼の投げつける魔法を防ぎながら魔王様の様子を伺う。
魔王様は奥の部屋に逃げ込んだようだ。計画通り。
私もそのあとを追う。
「逃がすか、、、ってなんだ、おい、、離れろ」
この勇者、童貞かな。私が本来の姿になって彼に抱き着くと顔を耳まで真っ赤にしている。
「………@〇✖△……」
転移の魔法陣を発動させるには十分な隙だ。
目がくらむような光が満ちて、転移の魔法陣が発動する。
私は魔力を使い果たして意識を失った。