第六話 催眠レ○プ愛好会
現実に復帰したのは俺の方が早かった。ドアを閉めカギをかける。すかさずモロイン先生へ風魔法を放つ。しかしこの時点でモロイン先生も気を取り直していた。俺の風魔法はモロイン先生に当たらなかった。おそらく途中で消されたのだろう。
そしてモロイン先生は今まで覆いかぶさっていた少女の頭に手をかざした。すると少女は途端に眠った。やはりモロイン先生は催眠魔法の使い手だ。それも相当手慣れている。そして少女の方も相当催眠をかけられ慣れている。でないとあんなに早く催眠にかからない。
モロイン先生は俺に向き直った。そして俺は噴き出してしまった。モロイン先生、顔は怒りと戸惑いが混ざった必死の形相なのに陰茎はギンギンだった。
すると首に何か飛んできたので空間にシールドを作り受け止めた。さっき噴き出すと同時にあえて顔をわずかに背け首に少しのスキをつくった。それを見逃さないとはモロイン先生、なかなか戦い慣れている。
なぜそんなスキをつくったかというと相手の使う魔法を特定するためだ。魔法対決において重要なことだ。そしてモロイン先生の使用魔法は俺と同じ風魔法だ。首に飛ばしてきたのは毛だった。剛毛だな…そしてこれはおそらく陰毛だ。汚い。
そしてモロイン先生の魔力は弱い。直接風で攻撃せず何かを媒体として使用したことからわかる。
「なんで何も言わないんですか、あなたは!急に入って、攻撃しといて!」
おっと、モロイン先生が怒った。陰茎ももはや萎え萎えだ。さっさと終わらせよう。しかし少女を犯していたな、この人。レジスタンス内のロリコンは全員俺が殺したはずだが…?
とりあえず2、3発魔法を放つ。防がれる。これは想定内で…うわ。なんだコイツ。また勃起し始めた。気持ち悪いわ。
「…え?」
なんだ!?目が見えない!まずい、モロイン先生の魔法は風だと思ったが他に何か仕掛けていたのか!
「おっとその様子だともう何も見えなくなりましたか?」
クソっ、なんだコイツ!…一瞬戸惑ったが、モロインが間抜けにも喋ったお陰で奴の位置が捕捉できた。問題無い。もういい、このまま殺す!───
───あ?なんだ?どうなった?まさか気を失ってたのか?まだ目が見えないぞ?
「目覚めましたか?ハルタくん」
モロインの声だ。俺は…縛られているのか。手も足も動かせない。最近よく縛られてる気がする。
「貴方はこの部屋に入った時点で負けていたんですよ。この部屋の中において私は無敵なんです。たとえレジスタンスリーダー、ライト・ビリオンズハイでもこの部屋にいる私には勝てません」
「…その話し方腹立つから辞めろよ」
「第一声がそれですか?おっと失礼、先程情けない戸惑いの声をあげてましたな」
「なあ目が見えないんだが。俺は人の目を見て話したい誠実な人間だからさ、見えるようにしてよモロイン先生」
「ダメに決まってんだろ!ド低脳!」
顔に衝撃がきた。激しい痛みが走り生暖かい鼻血が垂れる。蹴りやがったなコイツ…紳士ぶっといて乱暴なやつだ。
「…見えない状態での魔法の精度は極端に落ちますからね。乱暴な貴方を縛るにはちょうどいい。貴方が何しにきたかも気になりますが、なんで貴方が負けたか、知りたくないですか?ハルタくん」
「知りたいですモロイン先生」
「よろしい。まず前提として…私は…醜い!分かってるんだよそんなこと!俺はブサイクだ!醜い!醜い!」
そう言いながらモロインは俺を蹴りまくった。情緒不安定なやつだ…痛っ。革靴履いてるなコイツ。
「フゥー。そう、私は醜い。顔を背けたくなるほどに醜い。視界に入れたく無いほど醜い。だがそれがいい。君は私の部屋に勝手に…クソが!勝手に入りやがった時、私がこのミミと…」
ミミってのはさっきモロインが犯してた女の子か。…?なんだこの音?ああ、キスしてんのか。
「このミミと愛のある性交をしているのを盗み見た。その時君は私に対して嫌悪感を感じたはずだ。これが第一段階。【醜い私を視認する】。そして第二段階は…君は気付かなかっただろうが、この部屋には私の勃起した陰茎を精巧に写生した画が何枚もある。目立たないが、確実に視界に入るところに何枚も貼ってある。君は部屋に入った時点で、私の勃起した陰茎を何枚も視認せずに、しかし確実に見た。無意識下の嫌悪感は凄まじいだろう。【サブリミナル陰茎】…これが第二段階」
…アホくさ。しかし飲み込めてきた。
「第三段階、【目を閉じる催眠をかける】だが、君はいつ私が催眠をかけたか分かったかね?正解は、私がミミの頭に手をかざした時さ。実際にミミは眠っていない。以心伝心で私の意図を理解し眠ったフリをしただけさ。だが君はミミが催眠をかけられていると思い込んだ。魔法の使用に手をかざす必要も特にないが、それにより君注意はさらにミミに向いた。そして魔法の同時2方向使用はできないという常識もあり、君は無防備で油断しきっていた。実際は君に催眠魔法をかけているとは知らずにね」
なるほど、モロイン先生はなかなかやるなあ。
「そしたらもうあとは私の勝ちさ。何もせずとも待てば君は勝手に催眠に落ちるが、トリガーとして嫌悪感を刷り込んだ私の勃起した陰茎を見せた。君の「見たくない」という心理が私の催眠を手伝ってくれた。あとは君は闇の中…私にだけ意識を向けていたね。そこでこのミミが君の頭を後ろからガツンさ」
「…へ〜あーそう。そこまでして最後は女の子にとどめさしてもらったんだあ。なに?やっぱり俺が怖くて近づきたくなかったの?なっさけないなあ。醜いのは見た目だけにしとけよ、クソ包茎野郎」
きたきた、すかさずモロインの拳が俺の頬を殴る。やはりモロインは考え無しの激情型だ。殴られたことで逆に俺が奴の位置を捕捉した。俺の頬と奴の拳が接触した瞬間、風で奴の腕をズタズタに切り裂いた。
「イタッ…?痛えええええ!!!」
そしてこれも予想通り、奴は急いで治癒魔法を腕にかけている。夢中になりすぎて俺の催眠が解けてしまうほどに。
急いでモロインの四肢を切り離した。鮮血が噴き出す。
「ぎゃああああ!!」
「バーカ。迂闊なんだよ、お前。とりあえずこれで形勢ぎゃくて…イテェ!」
「パパを虐めるな!」
俺を殴ったのはミミという女の子だった。いいパンチだ。意識が持っていかれるところだった。奥歯は数本飛んでいった。この子はおそらく肉体もいじくられている。にしても幼い。アリムより少し小さい…10歳ぐらいか。そしてモロインによって催眠されている。いやここまでいくと洗脳だな…。
「大人しくしてろ」
暴れる彼女を無理矢理魔法で拘束する。
「…やめて!パパに手を出さないで!私には何してもいいから!」
「ヘェ〜。パパって呼ばせてるのね。いい趣味してるな、モロイン先生!」
芋虫同然となったモロインを蹴り飛ばす。モロインはちゃっかり止血を終えていた。こういうところは流石だ。今の時刻は…3:48か。朝礼は8時からだからまだまだ余裕はある。
「やめて…お願い…パパを蹴らないで…蹴るなら私を蹴って…」
「うるせーなコイツ…」
落ちてたモロインの服をさるぐつわ代わりにミミに噛ませた。それでもまだウーウー唸り続けている。
「さぁーて芋虫…じゃ無かった、モロイン先生?俺がここに来た目的をまだ話して無かったなぁ!下らない自分語りをする前に問いただすべきだろバーカ」
「ウゥ…あぁ…」
クソが。泣いてて話になんねーなコイツ。
「下手な演技はやめろよモロイン先生?聞いたぜ、お前腕とか足をくっつけちまうんだってな。じゃあノーダメだろ?普通にお話しようぜ」
「ア…ググ…ギ…」
…泡吹き始めたな。演技じゃ無かったらヤバそうな状態だな。
「うーん…俺は普通に話したいだけなんだけど。そうだな…お前が次まともな返事しなかったら、このミミちゃんに」
そう言った瞬間モロインはこちらを見た。
「やっぱ演技じゃねーかたぬき野郎。いいか、お前が俺の言うことに逆らったら、大事なミミちゃんの洗脳を解除するからな。ブッサイクなお前の娘がこんなにかわいいはずないもんな。どこぞの子供を盗んできたんだろ?んで催眠かけて犯しまくりか。素敵なエブリデイだな全く」
「洗脳…解除?できるはずない…催眠魔法だぞ…」
「ん?なんか食い違ってるな。とりあえず言い方ムカつくからお仕置きな」
モロインの頭を蹴りながら考えた。やっぱりコイツ、俺が催眠魔法の使い手だって気づいていなかったのか。
「…あ!あ!まてっまってくれ!ハルタ…イルスタッフ…さん!」
「なんだ、ハキハキ喋れるんじゃん」
「貴方まさか、アラタ・イルスタッフさんの御子息じゃないか!?」
…え。親父の名前をなんでコイツが?
「やっぱりそうだ!なんで気づかなかったんだ…イルスタッフなんてそうそう多い名前じゃ無いじゃないか」
なんだコイツ。親父の知り合いなのか。
「貴方の親父さんには随分世話になった…そうだ!だとしたら私とハルタさんはきっと同士だ。そうだろう?」
「…あのな、」
「私は会員No.08だ。初期メンだ!貴方の親父さんが設立した、催眠レイプ愛好会の!」
うわー。聞きたくないわマジで。
「そして君のお父さんは催眠レイプ愛好会の名誉会長だ!催眠レイプ界隈では伝説的な人物ですよ!」




