4 【ネクロマンサー】スキルの神髄4
その後も現れるモンスターをその都度、相性がよさそうなしもべを呼び出し、倒しながら進んだ。
こうやって本格的に『省エネ』で戦っていくのは初めてかもしれない。
全力ではなく、ある程度の余力を持っての戦い――。
そのぶん頭を使ったり、多少のリスクを背負うので、緊張感はあるけど、戦いにおける立ち回りを学ぶ機会としては最適だった。
やがて――ダンジョンの最奥に到着した。
「ここまで苦戦らしい苦戦はなかったな……」
正直、ちょっと拍子抜けだった。
事前にサイクスから受けた説明によると、死んでもおかしくないくらいにい危険だと思っていたのに。
「……まあ、簡単に達成できるなら、それに越したことはないんだけど」
やがて――俺はダンジョンの最深部にたどり着いた。
ちょうど教室くらいの大きさの石室になっている。
中央には緑色に輝くオーブが安置されていた。
「あれがたぶん『ダンジョンコア』だろうな。あれに触ればいいんだっけ……?」
俺はオーブに近づいていく。
と、
ごがあっ!
壁を砕き、何かが現れた。
ダンジョンコアの番人だろうか、黒いモヤが人の形をとったような姿をしていた。
「物理攻撃が効くタイプか? それとも――」
とりあえず【ソードマン】を呼び出し、剣を放った。
ばしゅっ……。
が、無数の剣はいずれも奴の体を通り抜けてしまう。
見た目通り、モヤのような体が物理攻撃を通さないのかもしれない。
「なら、魔法系か――【死神】【レッドメイジ】」
俺は新たに二体のしもべを呼び出す。
【死神】に【呪縛】をかけさせ、番人の動きを止める。
それから【レッドメイジ】の炎で焼き尽くした。
あっさりと――。
番人は燃え尽きて消滅した。
「なんだ、あっけないな……」
コアの番人なら、もう少し強いのかと思ったけど――。
結局ここまで苦戦らしい苦戦はまったくなかった。
それだけ俺が強くなっているのかもしれないけど、でも――。
「なんか引っかかるものを感じるんだよな……」
とはいえ、目的のダンジョンコアまで来たんだから、よしとしよう。
じゃあ、やるか――属性検査。
俺は当初の目的を果たすことにした。
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