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14 サイクスとの交渉2


「なら俺の提案に乗った方が、元の世界に帰れる可能性は高くなるんじゃないか?」


 サイクスが言った。


「時雨、俺たちに力を貸してくれないか?」

「――もう少し考えさせてくれ」


 俺はサイクスに言った。


「お前のおかげで魔王軍の目的を知ることができた。今まで知らなかった情報をたくさんもらうことができた。それを踏まえて――今後のことを考えたいんだ」

「……確かに、今日聞いた話を元に、今後の人生を左右するような決断をすぐにしてもらうのは難しいだろうな。時間が必要だと言うなら待とう」

「じゃあ、とりあえず五日ほど待ってもらっていいか?」

「構わない。それまでの間、もし泊まる場所がないなら俺が手配しよう」




 俺は魔王城の一室に宿泊することになった。


 城内にある来客用の部屋だ。


 内装はビジネスホテルみたいな感じ(といっても、ずっと広いけど)だった。


「……ふう」


 ベッドに横たわり、ボーッと天井を見上げる俺。


 考えさせてくれ、とは言ったものの、魔王軍に入りたいとは思っていない。


 とはいえ、単に『元の世界に帰る』という目的に立ち返ったとき、奴の提案にはそれなりの魅力があった。


 合理性も、ある。


 ただ――人間とは異なる種族である魔族の言うことを鵜呑みにしたり、信頼するのは相当に危険だろう。


 俺としては、まず自分が生き残るための最善の選択肢を取りつつ、現状のスキルをさらに磨き、もっとパワーアップしたい……というのが、現時点での俺のスタンスだ。


 そのために、どう立ち回るべきか――。


「……やっぱり、まずは奴らに協力って形になるのかな」


 もちろん人間を襲えとか殺せとか言われたら、全力で拒否するけど。


 直接人間に危害を加えるような話にならないなら、まず奴らの元でスキルを磨くのも悪くないかもしれない。


 それに、正直言うと――。


 俺は魔族に対して、以前よりも少しだけ心理的な距離が近づいているのを自覚していた。

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忌み子として処刑された僕は、敵国で最強の黒騎士皇子に転生した。超絶の剣技とチート魔眼で無敵の存在になり、非道な祖国に復讐する。


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