表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

63/122

7 クラス内の亀裂


 俺たちは馬車で隣国までやって来た。


 メンバーはおおむね前回と同じだ。


 いずれも高い戦闘力を持ったメンバーだけど、できれば今回も俺一人で終わらせたい。


 俺と、しもべたちの力で魔族を一気に制圧してしまいたい。


 そうすれば余計な犠牲を出さずに済む。


 ただ、やはり那由香の【予知】が気になっていた。


 俺に新たなしもべが三体できるという予知――。


 その三体が、これから倒す魔族だというなら問題ない。


 あるいは野生のモンスターだったり、戦いの過程で俺が倒す相手なら問題ないんだ。


 ただし――それが味方の場合は、話は別。


 もしかしたら、あの三体は魔族との戦いで殺され、アンデッドとして生まれ変わったモンスターかもしれないんだ。


「ま、あまり思い悩むのはやめておこう。どのみち、考えても分からないんだし……」


 やがて馬車がザガーニ公国の最前線付近までやって来た。


 俺たちはそこで降り、ザガーニの正規軍と合流する。


「よく来てくださった、異世界の勇者たちよ!」


 大将を務める男は、俺たちを見て破顔一笑した。


「我らの国に攻め入っている一隊は中級魔族が十五体、残りは下級魔族です」


 と、大将が言った。


「中級魔族の種族や特徴を教えてください」


 俺がたずねる。


「いずれも同じ種族です。【ブラッドクロウ】と呼ばれる種族で――」


 ……なるほど。


 俺は大将から一通りの説明を受け、


「【ブラッドクロウ】なら俺も交戦経験があります。任せてください」


 そう答えた。


「おお、それは頼もしい!」


 大将が顔を輝かせる。


「聞いての通りだ。今回も俺が先陣で出る。みんなは俺が討ち漏らした奴の対処を頼む」

「ちょっと待ってよ、時雨くん。またあなたが一人でやるの?」


 葉月が眉をひそめた。


「もしかして手柄を独り占めしたいとか?」

「違う」


 俺は葉月を見つめて言った。


「誰も死なせたくないだけだ」

「……なんか、あたしたちが弱いから俺が守ってやる、って言ってるように聞こえる」

「別に君たちが弱いとは言ってない」


 俺は不満げな葉月をなだめた。


「ただ……正直言って、俺の戦闘能力は君たちよりも大分上だと思う」

「ハア? ケンカ売ってる?」


 葉月が怒った。


 スキルに関して――というか、もっと根本的にプライドが高いみたいだ。


「気に障ったならごめん。でも魔族との戦いには命が懸かってる。さっきも言った通り、誰も死なせたくない」

「最強の俺様が出れば、みんな死なずに済むぜ~って言いたいの?」

「少なくとも、全員が生き残れる可能性は一番高い」

「……譲らないのね。君って、そんなキャラだっけ?」


 葉月がキョトンとした。

【読んでくださった方へのお願い】

面白かった、続きが読みたい、と感じた方はブックマークや評価で応援いただけると嬉しいです……!

評価の10ポイントはとても大きいのでぜひお願いします……!


評価の入れ方は、ページ下部にある『ポイントを入れて作者を応援しましょう!』のところにある

☆☆☆☆☆をポチっと押すことで

★★★★★になり評価されます!

未評価の方もお気軽に、ぜひよろしくお願いします~!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑の☆☆☆☆☆評価欄↑をポチっと押して

★★★★★にしていただけると作者への応援となります!


執筆の励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!


▼カクヨムでの新作です! ★やフォローで応援いただけると嬉しいです~!▼

忌み子として処刑された僕は、敵国で最強の黒騎士皇子に転生した。超絶の剣技とチート魔眼で無敵の存在になり、非道な祖国に復讐する。


― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ