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25 脱出


「こ、こいつ……!?」

「ば、化け物め!」


 俺が兵士の一人を殺してしまったことで空気が一変した。


「拘束なんて言ってられないぞ! 殺せぇっ!」

「そうだ、殺せ!」

「うおおおおおおっ!}


 怒号とともに、兵士たちがいっせいに襲い掛かる。


「っ……!」


 ――もう、後戻りはできない。


 これだけの人数が殺到する中、相手を負傷させずに無力化するのは難しい。


 まして俺は手加減の仕方を十分に習得できていない。


 強くなり過ぎた自分自身を、うまく制御できていない。


「――やるしかない」


 俺は覚悟を決めた。


 このまま殺されるくらいなら、その前に相手を殺す。


 ただ黙って斬られるほど、俺はおめでたくはないし、お人よしでもない。


「出ろ、しもべたち!」


 俺はミラージュたちを呼び出した。


「う、うわあっ!?」

「なんだ、こいつは!」


 一斉に現れたしもべたちを前に、恐慌をきたす兵士たち。


 俺は前方の兵士を数人まとめて斬り倒し、進んだ。


 俺をガードするように周囲にしもべを配置し、


「向かって来るなら、俺は手加減しない! だが、抵抗しないなら壁際でうずくまり、俺たちがいなくなるまで立ち上がるな――死にたくなければな」


 俺は冷ややかに告げた。


「ううう……」


 兵士たちは既に戦意喪失しているようだ。


「……いくぞ」


 俺はミラージュたちに合図をして、その場を去った。


 俺を逃した兵士たちが、この後に罰せられるのか、下手をすれば死罪や重罪に問われるのか。


 それは分からない。


 気にしている余裕はない。


 とにかく今は、俺自身の身を守ることしかできない。




 途中、何度か巡回の兵士に出会ったけど、彼らは俺の捕縛命令を知らないのか、すんなり通してくれた。


 もし、わずかでも怪しい素振りを見せれば斬るつもりだったけど――。


 何も知らずに通してもらえるなら、それが一番いい。


 別に積極的に殺したいわけじゃないし、もし殺せば、それだけ騒ぎが拡大するからな。


 とはいえ、最初に俺の部屋に来た兵士たちが今ごろ王に報告しているだろうから、すぐに俺への追っ手が来るだろう。


 それまでにできるだけ王城から離れなければ――。

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忌み子として処刑された僕は、敵国で最強の黒騎士皇子に転生した。超絶の剣技とチート魔眼で無敵の存在になり、非道な祖国に復讐する。


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