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78.覚醒フェンリル




 マリィは呪術王相手に互角の戦いを繰り広げていた。

 窮地にて、マリィを助けたカイト。


 彼は本来の、フェンリルとしての力に目ざめたのだった。


「カイト……あなたフェンリルだったの……?」


 しかしフェンリルは応えない。

 その目は血のように赤くなっており、理性を感じられない。


「目障りだ、犬。消えろ」


 呪術王が一瞬で接近すると、思い切りフェンリルの胴体をぶん殴る。

 恐ろしい速度で飛んでいくフェンリル。

「ふん……他愛ない」


 しかし次の一瞬でフェンリルがマリィのもとへ転移。


「なに?」

 

 そして呪術王の腕をかみちぎって見せたのだ。

 これには呪術王も目を剥いているようだ。


 すぐさま反魂の術で腕を再生させようとするも……。

 フェンリルは凄まじい早さで接近して、呪術王の体にかみつく。


「はは! なるほど……フィジカルが強化されてるということだな!」


 呪術王は後ろへとフェンリルを投げ飛ばす。

 そのすきに、マリィは火球ファイアー・ボールをはなつ。


 魔法は呪術王の体に直撃を喰らわせた。

 一瞬できた隙に、フェンリルがまたも一瞬で移動し、呪術王に体当たりを喰らわせる。


「く……くくく……! くははは!」


 マリィとフェンリルによる連携で、圧倒的に不利な立場に居るというのにも関わらず、彼は笑っていた。


「素晴らしいぞ! そうだ、これこそおれが望んだもの! 命のやりとり!」


 ぼう……と呪術王の両手に黒い炎が浮かび上がる。


「…………」


 その力の正体にマリィは気づいた。

 おぞましい、死の気配を炎から感じる。

「気づいたようだな。ご明察、この炎は触れると即死の炎。さぁどうする魔女よ!」


 たんっ! と呪術王が地面を蹴ってマリィに接近。

 だがフェンリルがマリィの盾となる。


 どす! と拳がフェンリルの体を釣らぬ。

 と、同時にフェンリルが燃え上がり、その場で崩れ落ちる。


 ……だが。

 一瞬でフェンリルが復活して、大顎を開くと、呪術王の左腕をかみちぎった。


「はは! あはははは! そうか、死んだ瞬間、反魂の術をかけたのか!!!」


 回復の呪術、反魂の術。

 マリィはすでにそれをマスターしていた。


 そして……。


「くく……くははは! そして黒炎まで修得するとはな!」


 呪術王が使って見せた、死の炎。

 マリィは見ただけでコピーし、フェンリルの牙に付与していたのだ。


 呪術王は死ぬ直前に反魂の術で回復して見せたのである。


「面白い! 面白いぞ! 魔女ぉ!」

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