67.食事の邪魔
マリィはきじ鍋に舌鼓をうっている。
「ふぅ……キジ肉ってはじめてだけど、結構あっさりしてて美味しいわ」
ずずぅ……と汁と一緒にキジ肉を食べる。
鶏のように脂はのってないのだが、もちもちとした食感。
癖のない味に、あきないようにとゆずの風味プラスされている。
ほくほくの肉と一緒に白菜やネギと一緒に食べると、食感もプラスしてグッド。
「ふぅ……素敵……」
『ぬ、ぬし……我らを無視してるのか?』
ぬらりひょんを一瞥する。
だがマリィの目には、彼らに対する興味の色がみじんもなかった。
「さっさと帰ったら? 死にたくなかったら」
『小娘が! 調子にのりよってぇえ!』
ぬらりひょんが右手を前にさしだす。
先ほどよりも大量の妖怪が、勢いよく噴出した。
波頭のごとく押し寄せる妖怪立ちの群れ。
しかしマリィは優雅に食事をする。
そう、食事をしてる、ただそれだけだ。 だというのに……。
びょぉおお! と突如として妖怪立ちの足下から竜巻が出現して、彼らをズタズタに引き裂いて見せたのである。
『な、なんじゃこれは!?』
『あれは遅延魔法だ』
『遅延魔法だと!? 馬鹿な……! 発動を遅らせる、トラップをしかける技術! そんなテクニカルな魔法を、あの女が使えるというのか!?』
オセがにやりと笑う。
『残念だったな、妖怪。あいつは……バケモンだ』
遅延魔法が発動する。
あらかじめセットして置いた、風の刃が乱舞する。
風裂刃。
周囲に居た妖怪どもがものすごい勢いで数を減らしていく。
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