66.奇襲失敗
マリィたちがご飯を食べようとしたとき、敵が変装していたことが判明。
人間に化けていた妖怪を、見事にあぶり出すことに成功。
麻痺の毒で、人間に化けた妖怪たちを無力化したのだった。
『ありえん! 九尾の変身を見抜くなど!』
「九尾?」
すると倒れている二人の人間の顔が、ぐにゃりと変化する。
1匹は、はげ頭の老人。
もう1匹には9つの尾を持つ、狐の獣人。
『てめらも妖怪か?』
オセが警戒心を強めていう。
カイトは直ぐに、周りの人たちを避難させる。
『その通り、わしは呪術王四天王、ぬらりひょん!』
『そしてわらわは四天王、九尾の狐!』
そう、四天王が変装して、不意打ちをしかけてきたのだった。
『ふん。四天王のくせに随分と卑怯な手ぇ使うじゃねえか。しかも、作戦失敗とかダサいことこのうえないなぁ』
オセの挑発に、妖怪たちは顔を真っ赤にする。
本来ならば、不意打ちで確実に魔女を仕留めるところだったのだ。
『悪いな。うちの魔女は規格外でよ』
『だまれ! こうなったら……強硬手段だ!』
倒れ伏した状態で、ぬらりひょんが柏手を打つ。
その瞬間、彼の体から、ものすごい数の妖怪が生み出される。
『うぉ! なんだ!?』
『わしはぬらりひょん! その能力は百鬼夜行! 妖怪を作り出す能力よ!』
大量の妖怪たちによって、周囲が埋め尽くされる。
しかしオセは焦ることはしない。
『馬鹿だなおまえ』
『なんだと!?』
ボッ……! と無数に居た妖怪たちが、一瞬にして灰へと変わる。
『あの魔女が一番嫌がること教えてやるよ。食事の邪魔されることだ』
マリィはきじ鍋に舌鼓を打ちながら、右手をこちらに向けていた。
無詠唱で放った魔法により、雑魚妖怪どもが一瞬で消し飛ばされたのだ。
『ば、馬鹿な……無詠唱で極大魔法だと……?』
するとマリィは不思議そうな顔でいう。
「ただの火球だけど?」
最高位の極大魔法ではなく、下位の魔法、しかも無詠唱であの威力……。
『ば、ばけものだ……』
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