65.呪詛返し
マリィたちは、ワーズ湖のほとりでご飯を食べていた。
そこへ、村人に紛れて妖怪が居ることが判明。
マリィは一計を案じる。
右手に魔法陣を出現させる。
『なんだその魔法陣は? なんの魔法?』
「私が作った、オリジナル魔法よ」
『! オリジナル魔法……だって!?』
魔法の作成には膨大な時間と労力が必要となる。
しかしこの魔女は、さくっと新しい魔法陣を完成させたのだ。
『いったいどんな魔法なんだ?』
「呪詛返し」
『じゅそ……かえし?』
ええ、とマリィがうなずく。
村人達に、聞こえるよう、マリィが大声で言う。
「妖怪どもは魔法の代わりに、呪いを使ってくることが戦いを通して判明したわ」
ワーズ湖を汚したのも、毒妖鳥の呪毒(呪い)であった。
魔法とは違ったロジックの、呪い。
「呪詛返しは、呪いを使う人間を対象に、呪いを逆に跳ね返す魔法ってとこね」
なんでこんな大声で言うのだろうか。
オセは、しかし直ぐに気づいた。
『つまり……呪いを使う妖怪にだけ、きく魔法ってことか!?』
オセもまた声を張り上げる。
さぁ……と青ざめた顔のやつを、見かける。
「じゃあ発動するわ! せーの!」
バッ……! と数人の村人が逃げていく。
「オセ」
『あいよ。麻痺毒』
オセが作り出した毒が、周囲に広がる。
どさりと村人達が倒れる。
「見事に引っかかってくれたわね」
『ちくしょう! 罠だったんだな!』
妖怪にだけきく魔法ができた。
マリィが言えば真実味がます。
人間に化けていようが本質は妖怪の彼らは、我が身かわいさに逃げ出すのだと……。
マリィは践んだのだった。
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