62.さすまじょ
さて、マリィは毒妖鳥を撃破したあと……。
ワーズ湖のほとりでウキウキ顔で、毒妖鳥の死体を持ってきた。
「さ、カイト。あなたはご飯を作りなさい。早く……きじ鍋を」
マリィは腹が減って仕方なかった。
早くカイトの料理を食べたくてしょうがない。
「ハイ! わかりました!」
カイトは頑張ってくれた魔女のため、美味しい料理を作るんだと強く決意する。
どこでもレストランを発動。
光の扉が開き、カイトはその中へと入る。
「ふぅ……」
「ま、魔女様……!」
振り替えると、ワーズ湖のほとりに住んでいた村人達が、マリィの前で跪いていた。
「我らを毒妖鳥の脅威からお助けくださり、ありがとうございます……!」
村人達は口々に感謝を述べていく。
「妖怪を退治してくれただけでなく、湖までも浄化してくださるなんて」
「湖……?」
マリィは単に毒妖鳥を倒しただけのつもりで居た。
しかし……。
『! おい魔女様見て見ろよ! 湖が、あんなに綺麗になってるぜ!』
汚泥の詰まったようであったワーズ湖は、元の美しい姿を取り戻していた。
毒が無くなっているのは、一目見てわかる。
『だが解せねえ……いつの間に? 毒妖鳥が死んだからか……?』
いや、とオセが直ぐに気づく。
『そうか! 魔女様のやつ、解毒の魔法を逆流させて毒妖鳥を倒した! その影響が回り……つまり湖にも及ぼされたっつーわけか!』
オセの考察は正しかった。
マリィの魔法力が強すぎたため、解毒の魔法が、毒妖鳥だけでなくその周りにも発動。
結果、ワーズ湖の解毒が完了したというわけだ。
『あー……おれこの流れ、わかるわ。どうなるかわかるわ……さすまじょだろ……』
さすがにこれだけ長く一緒にいるのだから、オセはどうなるかわかった。
そしてその通りとなった。
「さすがです魔女様!」
「勘違いしないでちょうだい、あなたたちのためじゃないわ」
と。
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