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45/142

45.だから食えるの連れてこいっての!



 マリィ一行は村を出発し、シナノを目指す。

 馬車が舗装されていない荒れた道路を歩いてる。


 しかしマリィのまじないのおかげで、ほとんど揺れを感じないのだ。


「あとシナノまでどれくらいなのかしら?」


 正面に座るケモミミ料理人カイトが、村でもらった地図を開いて言う。


「半分くらいですね。今はカイという領地だそうです」

「半分……ね。もうすぐだわ」


 待ってろ寿司、とマリィのなかでは、呪術王を倒すことより、その先に待ってる美味しいお寿司に思いをはせる。


 しかしカイトは、マリィが呪術王を倒し人々に平穏を早くもたらしたいと、思ってると勘違いしていた。

 やはり魔女様は凄い……と感心しきりである。


 そんなとんちんかんな構図を、冷ややかな目で見やるのが、黒猫のオセ。

 椅子に丸くなって座りながら注目する。


『あんまちんたらしてたら、妖怪による被害が拡大しちまうぜ?』

「わかってるわよ。だから、早めに倒すんでしょう?」


 急がないと、米も魚も、根絶してしまう。

 許すまじ妖怪……。


「ま、妖怪も全員が悪いわけじゃないけども」

「そうですよね! カッパさんとか、いい人でしたし!」


 そういうニュアンスで言ったわけじゃない。

 妖怪も美味しいやつがいるよね、という意味合いだったのだ。


 確かにぬりかべは食えたものじゃなかったが(カッパもだが)、波山はざんは美味しかった。

 妖怪がくるなら、ああいう連中がいい。

 とそのときだった。


『止まれぇい! 小娘!』


 ごぉ……! と馬車の前につむじ風が発生する。

 マリィは妖怪が来たのだと思って、喜び勇んで馬車を降りる……。


『呪術王四天王がひとり! 天狗様が相手してやろう!』


 妙な妖怪がそこに居た。

 赤い顔に、長い鼻。


 人間のようなフォルムだが、背中からは羽が生えており、手には葉っぱの団扇を持っている。


 彼は自分を天狗といった。

 なるほど……天狗……。


「食べられそうなフォルム……してないじゃないの!」


 マリィがキレるのも無理からぬ話。

 彼女が望んでいるのは、食べて美味しい妖怪なのだ。


 どう見ても、天狗は食用に適さない。


「駆逐してやるわ……」

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