44.激やばゴーレム
マリィたちは村を出発することになった。
ケモミミ料理人カイトから、村人達を妖怪から守る手段を与えて欲しいと頼まれた。
マリィは仕方なく作ってあげることにしたのだった。
村の中にて。
「作ったわ。これよ」
マリィがぱちん、と指を鳴らす。
その瞬間、村の地面が隆起し、土の人形ができた。
『魔導人形か?』
「正解」
悪魔オセが言う魔導人形とは、魔法で動く特殊の人形のこと。
通常、土魔法の【錬金】を使って作られる。
マリィも例におよばず、土の魔法から魔導人形を生成したのだが……。
『こんな精巧な作りの魔導人形、見たことねえ……!』
「すごいです、まるで人間です! 美しい戦士のよう」
マリィの作り上げた魔導人形は、人間とうり二つもののだった。
よく見ると肌の色が青っぽい。
しかしそれ以外のパーツは完全に、武装した人間にしか見えなかった。
「アルファ。この村を守りなさい」
『承知いたしました』
『な、なにぃいいいいいいいい!?』
アルファとよばれた魔導人形の女が、うなずいて返した。
それを見てオセは飛び上がるほど驚く。
『ば、ば、馬鹿な!? 生きてる魔導人形だと!? あり得ないだろ!』
「? どうして?」
『魔導人形ってのは、ただの魔法で動くだけの人形なんだよ! 命令通りに動くだけのな! しゃべれるもんじゃあねえんだよ!』
「? しゃべれるけど」
『だから驚いてるだろーが!』
オセが全部説明したとおりだ。
マリィが作った魔導人形は、通常ではあり得ない代物。
しかし作った本人もわかってない様子だし、ましてや、魔法の衰退したこの世界の住人達に、このすごさが伝わるわけがない。
「魔女様ありがとうございます!」
「我らのタメにこんな素晴らしい兵隊さんたちを貸してくださり!」
「なんとお礼を申し上げれば良いやら……!」
しかしマリィは、言う。
『いつものやつな……』
「勘違いしないでちょうだい」
「「「「つんでれきたー!」」」」
……後に、村には【ツンデレ】という言葉が残った。
偉大なる魔女をたたえる単語として、末代までずっと……。
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