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36.ツンデレ普及活動



 マリィは波山はざんを倒し、見事バンバンジーを食べることに成功した。

 新しい美味しいに、大満足のマリィ。


 お腹をさすりながら、うっとりとした表情を浮かべる。

 マリィが馬車に乗る。


『魔女様』


 カッパがマリィの前で頭を下げる。


『ありがとうございました』

「……なに? 藪から棒に」

『我らカッパを、波山はざんからお守りくださって』


 カッパが説明する。

 曰く、妖怪にも力の序列というものが存在するらしい。


 カッパは戦う力をほとんどもっていないため、序列は低い。

 一方マリィが倒した波山は、炎を使う強力な妖怪だったそうだ。


『波山めは、自分が強いからと弱い我らカッパにいつもいびり倒しておりました』

『どこの場所にも、そういういじめみたいなもんはあるんだな』


 黒猫の悪魔オセが同情のまなざしを向ける。


『あなた様が波山を倒してくださったおかげで、我らカッパの民は再び、平穏に暮らすことができまする。ありがとうございました』


 ……そこで、ようやく。


「あれ……? なんか、しゃべり方ちがく無い?」


 とマリィは気づいた。


『この方はおいらたちの長だに!』


 さっきマリィたちと会話していたカッパが、そういう。

 つまり今感謝を述べていたのは、カッパの民の長だったようだ。


「顔が似てて見分けつかなかったわ」

『おれもだぜ……』


 川から続々とカッパたちが現れて、マリィに頭を下げる。


 するとマリィは、ふん……と鼻を鳴らす。


「勘違いしないでちょうだい。私はただ、バンバンジーが食べたかっただけなんだからね。あんた達のためにやったんじゃあ、ないんだからね」


 ぽかん……とする妖怪達。

 マリィはそれだけ行って窓の奥へ顔を引っ込める。


「みなさん! 誤解なさらないでください!」


 ケモミミ料理人カイトが、すかさずフォローを入れる。


「あれは……ツンデレというやつです!」

「「「ツンデレ……!?」」」

「はい、照れ隠しなのです! 本当は皆さまを助けられたこと、喜ばれておられるのです! でも恥ずかしいから、ああしてツンツンしてしまうのです!」


 それがツンデレ、とカイトがカッパたちに説明する。


「「「なるほど……!」」」

『あーあ、妖怪の間にも、浸透しちまってるじゃあねけか、ツンデレ……』


 こうしてマリィたちは、再び旅に出発するのだった。

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