35.バンバンジー! うまい!!
マリィは妖怪、波山を撃破して、鶏の肉を手にいれた。
そこにカッパからもらったキュウリを合わせて、カイトが急ぎ調理を行った。
「魔女様! 完成しました!」
どこでもレストランから、ケモミミ料理人カイトが顔を覗かせる。
くわっ! と目を開けたマリィは、いちもくさんに、空間の穴に飛び込む。
そこには高級レストランがあった。
これはかつてマリィが造った、魔道具どこでもレストラン。
異次元空間を作り出し、どこでも高級レストランと、調理場を作り出すというもの。
豪奢な内装の客席。
その一角には、大皿の上に乗ったバンバンジーがあった。
「これが! 新しい美味しいか!」
「はい!」
マリィはさっそく席について、カイトに頭を下げる。
作ってくれたカイトへの感謝の意を伝え……。
「いただきます」
皿の上には、キュウリとゆでた鶏肉を、特殊なソースで和えた料理がのっている。
マリィは恐る恐る、フォークを、ぶっさす。
見たことのない料理だ。
炒め物か?
それにしては、油っぽくない。
口の中に入れる……。
しゃくっ、とキュウリの新鮮味わいと食感。
そこに、さっぱりとした鶏肉。
加えて、かなりスパイスのきいた調味料。
「!」
ソースの辛みを、キュウリとゆでた鶏肉が打ち消す。
否、打ち消すのでは無く、その三つが渾然一体となって、新しい味をマリィに伝える。
ソースによって鶏肉に辛みをふよし、そこにキュウリのシャキシャキ食感が加わる。
未知なる食感、そして味。
「うまい! うまい! うまい!」
マリィは最近たこ料理ばっかりだったので、この新しい味に感激した。
一口食べるごとに、「うまい! うまい!」と連呼する。
マリィは新しいおいしいを提供してくれたカイトに心から、感謝の意を伝えるため……。
全て食べきるまで、うまいうまいと繰り返すのだった。
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