26.走れ風のように
マリィたちは呪術王のいる、山奥の領地シナノへ行くことになった。
マリィは美味しい寿司を食べたい。
その邪魔をする呪術王は敵でしかなく、即刻排除する予定だ。
『山の中っつーと、飛んでいくのかよ魔女様よ?』
黒猫悪魔のオセがマリィに尋ねてくる。。
「濡れるのは嫌ね」
「じゃあ馬車ですな! 直ぐに手配いたしましょう!」
そういうのは、商船に乗っていた船長。
どうやら商業ギルドのお偉いさんでもあるらしい。
『すっかり魔女のパシリだなありゃ……』
ほどなくして、船長が馬車を1台手配してくれた。
「何から何まで、ありがとうございました!」
カイトがマリィの代わりに頭を下げる。
「なんのなんの。魔女様にはお世話になりましたし。それに……呪術王を倒してくださるというのです。これくらいの助力はして当然です」
極東はいい魚が捕れる。
商業ギルド側も、早くこの状況を何とかしたいとは考えている。
魔女には誰にも負けない魔法の力がある。
彼女なら極東を救ってくれるだろう。
そう信じて、船長は馬車を無料でマリィに提供したのだ。
「御者はいいのかい?」
「必要ないわ。カイト、乗りなさい」
「はい! 失礼します!」
カイトとオセが乗り込む。
マリィは魔法を発動させる。
すると手綱が空中へとうき、馬車が猛烈な速度で走り出したのだ。
「ま、魔女様これはいったい!?」
「遠隔操作。あとは身体強化ポーションよ」
『自動で物を動かす魔法に、身体強化の魔法じゃねえか。自分じゃなくて馬にかけたわけだな』
これなら通常より早く、目的地につけるだろう。
「やっぱり魔女様の魔法は凄いです!」
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