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18.次は刺身


 魔女マリィは美味しいハニトーに大変満足した。

 満足したので……。


「次はしょっぱいものが食べたいわ」

『いやなんでだよ、食ったばっかりだろ……』


 悪魔オセがツッコミを入れる。

 ケモ耳料理のカイトの上に、黒猫姿のオセが載っている。


「甘い物が食べたらしょっぱいものが食べたくなるのよ。しょっぱいものを食べたら甘い物が食べたくなるわ」

『無限ループだな……ってか、魔女様よ。そんな食ってばっかりじゃ太る……ふげええ!』


 マリィは風の魔法でオセを持ち上げると、そのまま圧力をかける。


風重力エア・プレッシャー】という中級風魔法だ。


「私は太らないわ」

「魔女さまはお美しいです! スタイル抜群だし!」

「ありがとうカイト。体型は身体強化魔法を応用し、代謝を促進することで維持してるのよ」


 なるほど、と納得するカイト。

 一方でオセは『たしゅけてぇ……』と悲鳴を上げてる。


 ぱちんっ、と指を鳴らすと、オセがカイトの頭の上に載る。


『なんて女と契約しちまったんだい……』

「素敵な魔女様と契約して、羨ましいです!」

『あんたも大概盲目だなぁおい……で、しょっぱいものって具体的に何食べるの?』


 ふむ……とマリィは考える。


「なにかある、カイト?」

『丸投げかよ……ぐえええ……!』


 風の魔法で押しつぶされるオセ。

 カイトは少し考えて、オセに尋ねる。


「オセさん、しょうゆって分泌できるんですよね?」

『あ、ああ……可能だぜ』

「なら、【お寿司】なんてどうでしょうか!」

「『おすし……?』」


 オセもマリィも聞いたことない料理だった。


「生の魚を、ライスに載せて、しょうゆをつけて食べるんです!」

『猫でもないのに、人間が生魚なんてくうのか? おいおい聞いたことねえぞ。腹くだすんじゃあねえの?』


 オセの言うとおり、この世界で生魚の喫食はあまり流行していない。焼いて食べるか、煮て食うかのどちらかだ。


 マリィもちょっと躊躇しつつも、カイトなら美味しく食べれる調理方法を知っているだろうと思って、うなずく。


「それでいきましょう」

『えー……魔女様、大丈夫かよ?』

「カイトを信じてるもの」


 カイトは信じてもらえてうるうると目を潤ませる。そして絶対美味しいものを作る! と固く決意した。


「必要なのは魚とライスね」

「細かい調味料は要りますけど、大きくはその二つですね」


 米。この世界でも確かにある。しかし……。


『こっちがわのライスっていうと、ぱさついててあんまうまくねえ印象だな』

「はい。極東米が一番お寿司に合うかなと」

『ああん? 極東だぁ……? それって、東の果てにある、小さな国だろ?』


 マリィたちが住んでいるのは、六大大陸といって、6つの大陸がくっついた巨大な土地である。


 一方極東は六大大陸から東へずっと行った先にある小さな島国だ。


『結構遠いって聞くぜ? どうやって海をわたるんだ?』

「ホウキでひとっ飛び……といいたいとこだけど、ずっとホウキ載ってるとお尻痛くなるわね」

「じゃあ船でいきましょう! ウォズって漁港の街から、たしか出てましたよ」


 なるほど、とマリィはうなずく。


「では行き先は極東で決定。まずはウォズの街へ行くわよ」

「はいっ!」

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[気になる点] > ケモ耳料理のカイトの上に、黒猫姿のオセが載っている。 ケモ耳料理→ケモ耳料理人 でらないでしょうか?
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