64 アフター・フラグ
桜たち雲の上学園は大江戸に敗北をしてしまった。
予選Aブロックでは大江戸が勝ち進むことになった。
休憩室に行き、桜たちが談笑しながら、帰る準備をしていた。
「そういえばBブロックってどうなってるの?」
「たしか、さっき見たらサントアンヌと海皇の試合だったよ。」
「どっちが勝ってる?」
「海皇のストレート。」
海皇。
氷柱の話では、金獅子・銀我の二本柱が脅威の学校である。
六学校の総理事長・副総理事長の息子だとかで、驚異的な頭脳・身体能力の持ち主だとか。
考えていると、ドアがノックされ、徳川海が部屋へ入ってきた。
「東海林。話がある。」
「うち?」
何だろう?
徳川海とは大会中若干仲良くなったから、メルアドの交換かなという気持ちで桜は呼び出しに応じ、近くの会議室まで連れて行かれた。
「東海林、あの金獅子。どう思う?」
予想外な話であった。
まさか金獅子の話がでるとは思っていなかったので、返答にすこし時間がかかった。
「どうって…、一瞬見ただけだから。」
「そうか。」
どこか残念そうな表情を浮かべる海。
このままじゃあいけないと思った桜は一生懸命金獅子のことを思い出し、搾り出す。
「う~ん。あ、そうそう。なんだかオーラが違うよね。それにあのての人間は大抵普通の人間じゃないことくらいはわかるよ。」
「そうだな。だが金獅子はバケモノではない。」
「?」
「あれは魔獣だ。」
それはオーバーな、と思ったが海は真剣な目をしていた。
「そうなの?」
「でも、お前なら太刀打ちできるかもな。」
「はい?ウチ織田に負けたんだよ?」
っはっはと軽く笑う。
「もちろん今のお前では指一本で吹き飛ばされるだろう。可能性ってやつだ。」
「はぁ?」
「ま、お前とは今後も仲良くしたいもんだ。すまなかったな。」
海は会議室を出ようとする。
「それと、大江戸と海皇の試合は見るな。」
「どうして?」
「お前には海の本気をまだ見せたくないんだ。」
「どうして?」
「どうしてもだ。」
最後だけ強く言われた。
いまいち理由がわからないが、他の皆もそれほど試合に興味がなさそうなので帰ることにした。
「わかったよ。じゃあな海。」
「ああ、元気でな、東海林。」
廊下
「やあ海、どうだった?」
廊下には徳川空が立っていた。
「お兄様。ええ、金獅子のことは伝えました。」
「東海林さんには悪いけど、僕らの計画に必要な人だからね。」
「ええ、彼女は恐らく切り札になります。そのためにも金獅子のことは伝えておく必要があったので。」
二人は肩を並べ歩き出した。
「ええ、恐らく今回は海皇を倒すことはできませんからね。」
「来年だっけ?“海皇討伐会”は?」
「あ、桜~。新幹線の時間ないよ!」
「ごめ~ん。ちょっと待って!ぐっ!」
桜は京都駅で駅弁を食べていた。
「喉…詰まった…」
「何してんの!ほら早く!」
七海に引っ張られながら、桜は新幹線に乗った。
「水くれ…」
「ああもう!」
鞄の中からお茶をだす。
それを受け取りグビグビと飲む。
「プファ…。あーやばかった…。」
一息つき、桜はあらためて七海にお礼をいう。
「いやぁ助かった!お礼にこれをあげよう。」
七海は桜からキーホルダーをもらった。
「このボタンあるでしょ。」
キーホルダーには小さなボタンがついていた。
「これを押すと、催涙ガスが噴出する防犯キーホルダー。」
「危な!誤って押したら危ないでしょ!」
「二回ボタンを押すと閃光弾になるよ。」
「こんな凶器いらないよ!」
そのまま、席へ座り、到着まで寝ることにした。
「ついたら起こして七海♪」
「ケータイのアラームでもつかえ!」
こうして桜は寝た。
ふと、何かを思い出し、目を大きく開眼させ、声をだした。
「家へのお土産忘れた!!!!」
次回予告
桜「長いたびがやっと終わった。」
識「今回も負けだったな。前回は徳川に負けて、今回は織田か。」
桜「あんたも前回ウチに負けて、今回は豊臣に反則負けでしょうが!」
識「ぐっ…。で次回はどんな話だ?」
桜「話変えたな。で、次回はとある家の事情に深く入り込みます!」
識「あ、それと番外編、“僕が私で彼女が彼で”も同時連載中。よろしくな。」