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雲の上学園生徒会記録  作者: skyofnet
第1章『私たち雲の上学園生徒会です!』
5/119

5 あなたは誰・・・?

カツン



カツン



徐々に音が近づいてくる。


姿は暗闇で見えない。


携帯の光だけでは、弱く姿が確認できない。


桜は覚悟を決め、構える。


桜は格闘技には少し自身がある。

本人曰く、昔祖母から格闘述を習ったという。


額に汗が降りる。




カツン・・・カツン・・・



音がすぐ近くにまで聞こえてきた。


ぼんやりと桜からシルエットだけが見えてきた。


まだこの距離は、桜の射程範囲外ではあったが、恐怖による焦りからか、桜はシルエットに向かい飛び出した。そしてまず左の拳を牽制のつもりで突き出した。


桜が飛び出した瞬間、シルエットは少し驚いただ、すぐに体勢を立て直し、桜の左手を右手でさばいた。


「っ!!さばかれた!まだ!」


桜は腰をひねり、回転しながらしゃがみ右足で相手に足払いをする。

これで相手の体勢を崩すのが目的である。


しかし


ヒュッと後ろに跳ね、桜の攻撃をかわした。


だが、まだ桜は追撃をする。


しゃがんだ姿勢から膝を伸ばしながら、相手との距離をつめ左手右手で相手を攻める。


相手は最初防御に徹していたが、次第に攻撃をしはじめた。



両者の打ち合いを七海は姿が見えないので音だけを聞いていた。

音を聞いていると、バシッバシッと聞こえるが、あくまで攻撃をはじいている音であった。



お互いはまだ一度も致命傷を与えていない。


そう思ったとき、相手の隙を見つけ、顔面に右をだした。


だが、その瞬間、桜は思った。


(違う!これは誘いかっ!しまった!)


相手は右頬に当たる右拳を最低限の動きでかわしたが少し当たる。

だが、最初から覚悟をしていたように、怯むことなく前へと踏み出す。


ガッと桜の顔面を手で覆い桜の体勢を後ろへ追いやる。

さらにそのまま桜の足を引っ掛けて桜を仰向けに転ばせる。


「っ!!!(まずい!)」


無我夢中で桜はこのままではまずいと感じ、受身をとる前に、顔を覆っている相手の手を下から上へとはじき、つかむ。


はじくことには成功したが、ダウンは免れない。しかも、相手の腕をはじくことに意識を集中していたので、受身にまで意識が回らなかった。


桜は受身はあきらめ相手の腕を掴んだままその腕を引き、相手の顔を少し下へと持ってくる。


そして顔が下へ動くと同時に相手の顔に向かい足をつきだし、顔面蹴りをくらわすことに成功した。


その直ぐ後、桜ももろに硬いコンクリートに背中を打つ。



「「いてぇーー!!!」」



両者が同時に叫ぶ。


叫んだと同時に両者は「へっ!?その声は?」と間抜けな声で喋る。




「識?」

「桜?」


またも同時に喋った。


夜の雲が月を覆い隠くすのをやめ、光が校舎中の二人の顔を照らす


「…」

「…」


桜が戦っていたのは、同じ生徒会の中嶋識であった。

識も桜の姿が見えず、桜を謎のシルエットと見ており、急に謎のシルエットが襲ってきたので戦っていた。


二人の沈黙を破るように七海が


「識くん!?なんでこんなとこに?」

「あ~、ある程度予測はしていたけど、まさか今日いるとは。」

「は?」

「実はな…」


識は氷柱から調査をするよう言われてたことを話、なぞここにいるかを話した。


「で、今日調査してたんだが、まさか、お前たちも今日調査をしてるとはな。」

「まぁ、善は急げっていうか、行動は早いほうがいいし」


「嘘つくな。薬師寺さんに脅されていやいやであろう」


七海がちょっと調子こいて嘘をついた桜にツッコむ。


それにちょっと恥ずかしく思い、話を変えるため、先ほどのことを話す。


「それにしても、識けっこういい反応するよね。ウチの攻撃を暗闇でかわすなんて。ウチはてっきり、ニュー〇イプかイノ〇ーダーにバックアップを受けている奴かと思ったよ。」

「まったく…ガン〇ムネタばかり使いやがって」




その後、三人(+一人)は話し合い、気絶した南をこのままにしておくのは、どうかと思い、先に南を背負っている七海二人を教師が寝ている宿直室に行かせることにした。


今日の宿直は桜たちの担任である紫部なので、まぁちょっと遊ぼうとお邪魔してもいいだろうという話になった。

なので、見回りは桜と識の二人がすることになった。


桜はそのとき、「男と女が夜の学校に二人きりだよ。まずいでしょ」と言ったが、笑われて、「桜を襲う物好きなんて発情期の兎くらいでしょ。それにアンタ襲われたら実力でぶっころしでしょ」といわれた。





二人で見回りをしている。


ここで桜は気になったことを識に尋ねてみた。


「ところで、なんで識、カエレなんて言っていたの?」

「俺がいつそんなこと言った。」

「さっきウチとバトルする前にさ」

「そんなこと言ってないぞ、俺は」


では、誰が?そう考えたとき、背筋がゾクッとした。




カ・・・・エ・・・レ




再びあの声が聞こえてきた。


「桜か?今喋ったの?」

「違う…」


カ・・エレ


「声が近づいてきてない?」

「後ろだな…1・2・3で振り向こう」










二人は勢いよく後ろを向く。


しかし、誰もいない…


二人はふぅと息をはき前に向きなおそうとしたその時




「帰れっていてんだろーー!!!!」



「「っっ!!!!」」


恐怖というより、大声を出されて言葉がでなかった。


目の前には先ほどいなかった人物がたっていた。



その人物は仁王立ちをし、キセルをくわえていた。

見た目は、30後半くらいの女性。長い髪がくしゃくしゃになっていて、目は眠そうにしていた。

服装は濃いワインカラーの着物になぜか白いシャカジャンを着ていた。





見たときにまず最初にそう思った。


とにかくアナタダレと聞くことにした。


「あの…スンマセン。あなたは?」

「ヘイヘイヘイ、人に聞く前にまず自分からだろ。まぁいい。お前らの名前なんて興味ないからな。聞いてもすぐ忘れるだろうし」


そこまで言うとキセルを口からはずし、煙を吹いた。


「私は  座敷わらし  だよ」






二人の頭は真っ白になった。







次回予告

氷柱「最近あまりでていない氷柱です」

南「気絶して今回は何も話していない木葉です」

氷柱「この話の舞台はお嬢様学校という設定だからみんなの父親が何の仕事をしているか説明しようかしら」

南「んとねー。私のパパママは一流税理士だよぉ」

氷柱「私のお父様は北皇子総合病院の病院長をしているわ」

南「桜ちゃんはたしかお爺さんがトレジャーハントに成功して、今は資産家っていっていた」

氷柱「七海は教えてくれないのよね」

南「七海ちゃんは秘密することが好きだからねー」

氷柱「今日はこんなところでいいかしら」

南「では、ばいば~い」

氷柱「次回は桜と識くんよ」


氷柱「それと感想待ってるわ」

南「感想に足跡つけてね~。実は作者は女だよぉ」

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