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雲の上学園生徒会記録  作者: skyofnet
第4章『雲の上学園のお遊び』
40/119

40 乱入者?

中嶋識は現在、森エリア(雲の上は敷地がドデカイので、森林エリアなど、多彩なエリアがある。)でうろついていた。


識の無線がなり、椿から連絡が入った。


『中嶋君。聞こえて?』

「ああ、聞こえる。」

『今のエリアから、中等部の校舎棟エリアにいくと、巨大勢力と鉢合わせするわ。』

「巨大勢力?」

『ええ、村瀬さんと倉田さんよ。』

「はぁ?」


まさか、村瀬と倉田が出てくるとは正直驚きだった。


『村瀬さんが主に指揮をとっているわ。』

「めずらしいな。」


村瀬という人物は、いつも倉田の後ろで隠れているだけの人であったため、驚いていた。

倉田も目立つタイプではなく、先陣をきって何かをするタイプではない。


『村瀬さんが、色仕掛けで数人引っ張って、人数を増やしていったのよ。』

「なるほど。たしかに色気はあるし、胸は大きいし、尻もキュッとしまってて、さらに・・」

『それを女である私にまだ言う気?』

「ごめんなさい。」

『とにかく、団体戦をしたくなきゃ、そこから食堂棟のほうに向かってちょうだい。そこなら、一人でうろついている人がいるわ。』

「わかった。向かってみる。」


識は無線をきり、食堂棟に向かった。



食堂棟の前についた。

食堂棟の前は広く、見通しがよいので、誰がいるのかよくわかる。

食堂前にテラスがあり、その先が食堂への入り口となっている。

情報では、誰かうろついているというが、生徒は誰もいない。

テラスに教師が一人ティータイムをしている。


「すみません。」


識は教師に誰かいなかったか、聞いてみることにした。


「何かしら?」


その教師は、女性であり、とても綺麗な大人な顔立ちをし、綺麗に整った金髪の長い髪の持ち主であった。

歳はだいたい20代後半であろうか。

さらに識はスタイルを見た。まだに“パーフェクト”。ボン!キュッ!ボン!といったボディをしていた。

格好を見ると、おそらく科学先生であろうか。白衣を着ていた。ナース服ではない。


「あの・・・」


識はその身体に見とれていて、しばらく我を失っていた。


「はっ!すみません。え~っと・・・」

「君はここの生徒ね。」


こちらが質問しようとすると、先に質問をされた。


「はい、二年の中嶋です。」

「あら、よろしく。中嶋くん。私は“鏡レイナ”。保健室兼科学教師よ」

「レイナさん。よろしくお願いします。・・・ってそうだ!」


自己紹介をしたところで、やっと本題に入る。


「ここらへんで、生徒が一人うろついていませんでしたか?」

「さあ?さっきからここには誰もいないけど?」

「そうですか。」


識は、礼をいい、無線で、もう一度椿に連絡をしてみた。


「椿か?誰もここには来てないってよ。」

『何言ってるの!?今後ろにいるじゃない!参加してるのは“生徒だけじゃないのよ!!”』

「へ???」


まぬけな声をだし、後ろを見たらその場にはレイナの姿はなかった。

そこには影が一つ。上を見ると、高くと飛び上がり銃を構え識に照準を合わせていた。


「????」

「あ~~~ら、ごめんなさいねぇ♪」

「うぎゃああ!!!」


バババババ!!!っと連射。


識は必死に横飛びでかわし、テラスにあった机を盾に銃弾を回避する。


「あああああんたっ!!参加者だったのか!?」


レイナはオーッホホホホと笑い上げ


「そうよ。参加資格は希望すれば教師でも参加できるわ。もちろん優勝すれば理事長になんでもお願いできるわ。」

「ちなみにあんたは何をお願いするんだ!?」


戦う前にまったくの気まぐれであったが、とりあえず聞いてみた。


「給料アップよ!!」

「まったく、ありがちな理由だな!!」


識は銃を取り出す。

銃はリボルバー式なので、両手を使うので、机を盾に攻めることはできない。

先ほど、レイナは銃を連射したが、おそろしい速さで撃鉄を引き、もう一つの手でトリガーをひいていた。

レイナもタダ者の人間ではないことが容易にわかった。


「ねぇ~。中嶋くん?もし私に勝たせてくれたら・・・お姉さんが、い・い・こ・と・お・し・え・て・あ・げ・る」

「え、まじ」

『中嶋くん。バカなこと考えてんじゃないわよ。』

「うおっ!!!」


今の会話を全て聞かれていたようだ。

識は一瞬、レイナの悩殺攻撃に負けそうになったが、椿の一声で我を取り戻した。


「よし、一丁やるか。」


識は飛び出し銃を構える。そして識は見た。

レイナは今手に持っているのは、銃ではない。

注射器を指の間に4本両手持ちしていた。


「あの・・・それなんですか???」

「硫酸お注射よぉ♪これなら机だろうが溶けるわ!!!」


レイナは器用に一本だけ識に向けて投げる。

識はよけ、注射は後ろの机に刺さる。その注射の針が刺さった部分が溶ける。


「ここここここれ!!!当たったら死ぬでしょ!!!」

「あら~そんなの関係ねぇって一昨年の流行語よ!!」

「変なボケすんなぁ!」


レイナはさらに投げる投げる。流れ弾がたくさんの机に当たり、机がたくさん溶け始める。

識も抵抗をしようと思うが、一発でもあたれば溶ける=ヤバイ。

こんなゲームで溶けるのはごめんである。


「避けちゃいやよ~。私のために当たって頂戴~♪」

「おことわりっ!!!」


識はまだ形をまともに保っている机の上に乗る。

そこからレイナとは逆方向に跳躍する。

跳躍中、身体を縦に半回転し頭を下にしながら、銃を構え、発砲。


レイナもその攻撃は予測していたので、簡単にヒラリとよける。


レイナが避けて、攻撃の手が休んだ隙に飛んだ先にある大きな机を転がし盾にした。


「盾は無駄だってわかってるでしょう!!!」


レイナは硫酸注射器を投げ、大きな机を溶かし始めた。


「さあさあさあ!!出てらっしゃい♪!!」


予備の注射器を取り出し、まだまだ投げつける。

いきおいよく投げつけるので、机を貫通して、地面に注射が突き刺さる。

レイナは片手に4本持ち、それを一斉に投げる。

なくなれば、どこからか補充をしている。


「くそ!!!」


たまらず識はその盾を放棄し、逃げだす。


「まだまだまだまだまだよ!!!」

「そうかな?」


識は反転し、近くにあったカーテンを掴み破る。

さらに近くにあった机を蹴り飛ばし目隠しに使う。


「そんな目隠しごとき!!!」


レイナは飛んできた机を手で払いのけ、識に向けて注射器を投げようとする。

だが、それより早く識は行動していた。

持っていたカーテンを広げていた。あくまで目隠しであった。

レイナの注射器はそのカーテンをも貫通する。それは机を貫通させたのを見ればわかることであった。


ブスブス!!


っと貫通する。


貫通する前に、識はさらにスライディングをし、避ける。


「何度も同じ手は効かないわよ!」


それを読んでいたレイナはカーテンの下に注射器を投げようとした。


先ほどから、識の連続フェイントにより、今手元にある注射器は一本だけであった。

補充をしようとするが、恐らく、今からでは識のスピードには追いつけない。

一本に集中し、投げる。


眉間にめがけて一閃。


一本なら識の動体視力・運動神経を持ってすれば、取ることは容易であった。

今のレイナは何も持っていない。

識は手に持っている銃でレイナを狙う。


「もらった!!!」




一方、桜。

桜は中等部エリアの中庭にいた。


「ふんふんふん!!」


桜はそこで、銃を撃ちまくっていた。


かれこれ30人撃破を達成したところであった。

次元並みの高速連射を習得し、今は三人同時に撃破した。


「ふう・・・。やっぱり一人で歩いているとカモられるよね。」


先ほどまで七海は先ほど、疲れたから休むといって、自転車から降りた瞬間撃たれた。


「それにしても、まだGとSクラスの連中には遭遇しないわね。」


桜が先ほどから戦っているのは、A~Fクラスの人達であった。

なので、まったく苦戦することなく、勝利を収めてきた。


「今、どうなっているのだろう?」


桜は状況確認するため、一度氷柱たち作戦本部と連絡をとることにした。



『そうね、そこにいるとかなり危ないわ。』

「どういうこと?」

『村瀬勢力ってかなり大きい勢力が近くにいるわ。早めに逃げて。』

「そうね・・・。ウチはリボルバーしかないから大多数相手はまずいわね。」


桜は中等部を離れようとした・・・が


ピキーン!!!(○ュータイプ音)


「危な!!」


桜は何かを予知し、避ける。

それは壁にあたった。その壁を見ると黒く染まっていた。

恐らくスナイパーがいる。


さらに玉が飛んでくるが、まったく的外れな所に玉が飛んでいった。

おそらくドヘタなスナイパーであることを察し、特攻してさっそく撃破。


「まったく・・・っ!また!」


撃破した地点でまた狙撃された。

桜は簡単に玉の軌道を読み、狙撃ポイントを察知し、再び撃破。


「っまた!」


同じことがまた続き、撃破。

そこで、桜は思った。


(あれ?まさかウチ誘導されてない?)


危険を察知し、氷柱に連絡をとってみることにした。

だが、携帯を無線をとるとノイズが聞こえるだけで、連絡がとれない。


「まさかジャミング!?」

「その通りよ、東海林さん。」


声がした。

まさか、と思い声がした方向を確認すると、一人の女性と多くの男性集団30人ほどがいた。


「あなたは・・・たしか村瀬さん?」

「会話するのは始めてですね。私は村瀬サリサです。倉田様のメイドをしつつ、学校に通学させていただいております。」

「ご丁寧な挨拶どうも。」


会話をしながらも桜は周囲を警戒観察していた。


周りの包囲網はまだ完成していない。

今なら、逃げられる。


「東海林さん。逃げようとしてるわね?」

「なっ!」

「逃がしません。皆さんよろしくお願いします。」

「「「「サー、イエッサー」」」」


村瀬の後ろにいた男性集団が一斉に襲い掛かってきた。

桜の見た目では、A~Fクラスの人間がほとんどで、Gクラスの人もわずかにいるような感じであった。


たくさんの玉が飛んでくる。

セーフである水玉も多いが、ほとんどが黒墨玉である。


「こんなのに負けたくないな・・・。つーか・・・」


桜は必死に走る。

それを男集団が追いかける。


「これは多すぎだろ!!!!」


逃げる桜。果たしてこの集団を負かすことはできるのか?




次回、「桜無双」


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