4 今日から君がゴーストバスター
その日の夜は二月というには少し暖かい風が吹いていた。
少し、外にでるの普段よりも楽にでることができた。
桜、南、七海の三人はそれぞれ勉強会をやるといい、家を出た。
この三人は成績がひどく悪いので、たびたび教師である紫部も招き勉強会を開いている。
今回は、紫部に直接連絡を入れられたら嘘がばれるので、中嶋家で勉強会をやると口裏を合わせた。
中嶋家は家電話がない。そこに目をつけたのだ。
「シクシク…」
「もう泣くなよ。南。」
先に集合場所についた七海が泣いている南をあやしていた。
「私…あのとき笑ってなかったのに…おばけこわいのに…シクシク」
「だから帰り際も謝ったじゃないか」
「もし私が気絶したらしっかりと運んでよね…」
「それは桜の役だな」
ちょうど噂をすれば、桜がやってきた。
「ゴメンゴメン。遅れた遅れた!モ〇ハン3をW〇iでネットプレイしてたら遅れちゃった。」
「「……」」
桜は二人に殴られた。
三人は正門より校舎に入った。
なぜ校舎に入ることができたかというと、ここの生徒は夜でも10時までなら警備員に言えば中に入れてもらうことができる。
だが消灯しているため明かりは懐中電灯だけである。
「じゃあ、さっそく第一の謎から見に行こうか」
「「おー!!」」
早速三人はトイレの花子さん的な存在を確かめにいった。
一階から順に見ていくことにした
「………」
トイレについたものの、三人は固まった。
さすがにあの時は笑ったものの、実際は怖いらし。
「じゃ~んけん…」
七海が急に大声を出した。
「ポン!!」
桜 パー
七海 パー
南 グー
「南よ、さらばだ。私は心を鬼にして南を…」
ドンっと七海は南の背中を押してトイレへ入れた。
「ぎぃやややゃぁぁぁぁぁっっ!!!!!!」
そのまま勢いで南はトイレの最深部までヨロヨロと手をブンブン回し歩いていった。
1分後
「桜…。ちょいやばくない?」
「うん。南が出てこないね。」
背中を少し押しただけだったのですぐに戻ってくると思っていた。
しかし、南が帰ってこないのでさすがに心配になってきた。
「仕方ないから、二人で見にいこうか」
二人はさすがに怖いので手をつないでトイレへと入っていった。
幽霊なんて信じていない。
だがやはり暗闇は怖い。
何かよくわからないけど怖くなるのは人間としての本能だろと思う。
二人が歩いていると床に南のと思われる光が消えた懐中電灯が落ちていた。
「これは…、まさか南!」
二人は花子さん的なのに南が捕まった最悪の事態を想像した。
「南ー!!どこ?いるんでしょ!?お願いだから声をだして!!!」
するとパッと二人の懐中電灯の光が消えた。
「うわっ!」
「きゃっ!!」
二人は驚いて手を離してしまった。
あわてて手をつなぎなおそうと、手探りを探していると、桜は暗闇のた少しバランスをくずし後ろへよろけると、何かを踏んだ。
「んななな…何かをっ!!」
「桜!そっちにいるの!?今携帯の明かりをつける」
七海が携帯のシャメをとるためにあるライトをつけると桜が踏んでいたのは…
「南が目を回してる」
どうやら、七海に押されたときトイレの中で気絶をしたようだ。
桜が南を背負いトイレを見回した。
「花子さんいないね」
「どうやら一階にはいないようだ。次にいこう。」
二階のトイレに行こうとしたのだが、先に一階にある美術室に銅像を確認しにいこうという話になった。
美術室
ガッガッ!
あたりまえだが、美術室には鍵がかかっていた。
「あれ?ダメだ。鍵がかかってる。これじゃあイタズラなんて無理だよね」
「ん~、じゃあ音楽室も同じだな。あとは首なしだけだけど、どこにいるかね」
「一応、花子さんも残っているけど…なんか、もうどうでもよくなってきたよ」
二人は早くもやる気がなくなった。
しかし…
・・・エ・・・レ
「七海?何か言った」
「桜じゃないの?じゃあ南…は気絶中か。」
・・・・カ・・エ・・レ
それは三人から発せられた声ではなかった。
カツン・・・・・カツン・・・・
さらに足音まで聞こえてきた。
「こ…!これは!第二の謎歩く銅像!?」
「っ!!」
「七海!南を頼む!」
桜は背負っていた南を七海に預け、空手の構えをした。
「お化けでも所詮銅像!私が壊してみせる!」
そして
桜は
驚愕の光景を目の辺りにする。
次回予告
椿「今回私でてないわよ」
桜「でも前回の次回予告で言っちゃったからさ」
椿「で、今回も裏設定話すの?」
桜「さすがに今回は別の話にしようかなって思うんだけど」
椿「あら、残念。私と桜の淫らなアルバムを紹介してさしあげようと思ったのに」
桜「そんな妄想アルバムは焼却処分だ!!!」
椿「つれないわね。そんなだから男がよってこないのよ」
桜「グサッ!!う…うるさいわね!」
椿「ところで、次回は私でるのかしら?」
桜「椿はしばらく出ないわよ」
椿「ちょ!第二の主役でしょ!私は!」
桜「そんなわけで、次回は氷柱と南!」