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雲の上学園生徒会記録  作者: skyofnet
第2章『三月旅行』
25/119

25 銀色に舞う雪

「桜さん。ありがとうございました。私一人でしたら今頃は・・・」

「いいっていいって、そんな。それに私だって、あの光線から雪音さんがかばってくれなかったら、木刀使ってあんなふうに戦えなかったよ。」


二人は夜明けの外で話している。

太陽の光を雪が上反射し、周りは光り輝いている。


桜は先ほどから思っていたことを言ってみた。


「そのさ・・・、ここにいたらまた襲われるんじゃない?さっきみたいに」

「確かに、また襲われるかもしれません。おそらくあの狼を雇ったのは兄です。」

「どうして?」


雪音は一度天を見て悲しそうに告げた。


「兄は、私の存在が邪魔なんです。私という妖怪が存在するという事実。これがある事情があって邪魔なので亡き者にしようと」

「雪音さん。」


桜は言葉が見つからなかった。

そんなことを実体験したことがないから不用意なことを言ってしまうことを考えていた。


「大丈夫です。妖怪では肉親の殺し合いはよくある話です。ですから、その、人間である桜さんには少し考えがたいことなんです。」

「そう・・・ですか。」

「ですから、いいんです。私は兄と戦うと、桜さんに助けられ決めましたから。」


桜は思い切って言ってみた。


「雪音さんはここにいちゃいけない!あなたは殺されていい人じゃない!」


すると、後ろでドオオォォォンっと大きな音がなった。









その後、

桜たち四人は無事、ホテルまで帰ることができ、先生にこっぴどく説教された。

普段やる気のない紫部だが、生徒のことは大事に思っているのでこればかりは本気で説教をした。



そして今日は桜たちは帰宅する日である。


今日は小樽と札幌の観光をする。


クラス行動なので、桜と七海と南の三人で話していると、


「あら?桜?昨日遭難したんですって?」


椿が話しかけてきた。


「アンタ別クラスなのにいいの?まぁ遭難したよ」

「そう。それでこの傷は?」


椿は服の上から桜の腕をなぞった。


「いたっ!何で服の上からわかる?」

「私と桜の関係だからと言っておくわ。」





「さっくらちゃ~ん、七海ちゃ~ん。アイス食べよ~。」

「アイス?すげ!六色アイスだって!六色だ!」

「七海!こっちもすごいよ!かにアイスだって!」


南は六色アイス、七海も、六色アイス、桜はかにアイスを選んだ。


「・・・・(か・・かに!)」

「桜?どうした?何か顔が?」




「よ~し、ジンギスカンキャラメル一斉に食べよう!」

「よし、せーの!」


三人の顔が一瞬で変わった。


「(に・・肉!ただの肉の味!!)」

「は・・・はいたら罰ゲームだかんね・・・」

「七海ひゃん・・・」




こうして、雲の上学園一年生の楽しい三月旅行は無事に終わった。







「じゃあ、桜ちゃんも氷柱ちゃんも七海ちんも気をつけてね!」


羽田空港についたら、自由解散だったので、南は迎えの車で帰っていった。

続いて、氷柱も迎えのリムジンで帰宅。

七海も迎えが来たといい、トコトコと帰っていった。


雲の上学生は金持ち学生が大半なので、迎えが来ている。

桜も例外ではないのだが、札幌の空港で電話し、迎えはいらないと言った。

桜もお嬢様なので、普通は心配するが、茜は何かあっても桜なら大丈夫とわかっているので、承諾した。


桜は一つ考える時間がほしかった。

それは・・・・







遡ること雪山。

大きな音が鳴り振り向くと、小屋の天井が壊れ落ちた。。

消したとわいえ、燃えていたので壊れたのだろう。


「みんな!?大丈夫!?」


桜は急いでみんなの下へ行った。

その部屋は無事であった。

しかし、隣の台所などが、被害にあっていた。

安心し、上を見ると、天井はかなり穴が開いており、壊れそうになっていた。


「桜さ~ん。大変!」


雪音の声がした方向へ行くと、部屋の横壁が大きく壊れており、風が入ってきていた。


「ささささ寒い・・・暖房暖房」


と暖房を見ると、暖房の煙突部分に砂が大量に詰まっていて使えなかった。


「ひいいいいいい!!!!今夜凍死しちゃう~~~!!!どうしよ~~」








そして、時間は戻る。

東海林家では


今では黒井と茜がお茶をしていた。


「茜さん。本日お譲が戻られるのですよね」

「ええ、そうですよ。今回は何も拾ってこなきゃいいですが。いくら言っても聞かないのよ。」

「前は、キツネ。その前は鷹を拾ってきましたね」

「ええ・・・、それから、呪いの盾なんてのも」

「それから呪いの鎧もありましたね。」

「あの子・・・、呪われているの知っていて、持ってくるのよ。持ち主が不幸にならないために、うちでお払いするって。動物を拾ってくるのも、基本的にあの子優しいのよ。」

「そうですね」

「今回も何か拾ってくると思うと心配だわ・・・・。」


茜がため息をつくと


「ただいまーーーー!!!!」


元気のいい声が聞こえた。


「あら、桜よ。出迎えなきゃ。」


玄関に行くと・・・・








「人拾ってきた。東海林家のメイドさんにしていい?」




「人は拾ってくるなあぁぁぁぁぁ!!!!!」


ゴオォン!!!


「いた~~~~~い!!!」


雪音はオロオロとしていた。



こうして、なんだかんだで雪音は東海林家のメイドとなった。





次回予告

茜「まったく桜は・・・」

桜「へへ、ごめんなさい」

茜「さて、次回は桜の従兄弟が登場します。」

桜「それとメイドとなった雪音さんの活躍にもご注目!」

茜「では、短いけどまた次回ですわ。」

桜「あ、ちなみに雪音さん茜さんより歳下ですよ絶対」

茜「な~に~が~言いたいんですか~」

桜「ごごごめんなひゃい、痛いよ~ほっぺたやめて~」

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