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雲の上学園生徒会記録  作者: skyofnet
第2章『三月旅行』
17/119

17 北海道小樽

北海道の空港に到着し、しばらくは札幌で自由時間をとり、その後、一年生たちは雲の上専用バスに乗り、そのまま宿泊先であるホテルまで行った。

ホテルについたころには、すでに午後五時近くであった。


ホテルでの食事は六時からなので、一時間は、部屋に荷物を置き整理する時間がある。

部屋はクラスごとに三人で一部屋である。

部屋はシングルベッドが三つあり、さらにとてもきれいなユニットバス、そしてなぜかキッチン。照明もシャンデリアを使っている。

一応金持ち高校なので、宿泊先はたいてい豪華なものである。



桜・七海・南部屋

「やっと着いた!」

「ZZZzzz・・・」

「ZZzz・・」


桜以外の二人は寝てしまっている。


「ちょっとちょっと!外行って雪合戦しようよ!」

「ん・・・桜は少年みたいな心でいいね・・・」

「ZZzzz・・・」

「ぶ~~・・・・」


桜はほっぺたを膨らませて怒った。


「もういいよ!誰かつれてやってくるから!」


そのまま、桜は部屋を出て行った。



識・間宮部屋

本来ここにはもう一人いたのだが、当日になってゲリになり休んだ。


「間宮はスキーやんのか?」

「・・・・」


間宮は本に没頭し識を無視する。


「雪合戦やらないか」

「・・・・・」

「・・・・・・・」

「・・・・・」


会話がまったくないので、間が持たないので識は部屋を出た。



ロビー

氷柱はロビーの噴水があり、グランドピアノもあるカフェにいた。


「ここのコーヒーは美味しいわ。」


氷柱は洋書を読みながらコーヒーを飲んでいた。


そこへ徳川が通りかかった。


「あら?徳川君?鞄を持ってどこかへ行くの?」

「ああ、氷柱さん」


徳川は一泊分ほどの鞄を持ち、防寒具を着て外へ出る途中であった。


「ちょっとこれから僕は学校とは別行動するんだ」

「別行動?」

「僕はご存知の通り病弱でね。ある病気に効く温泉が近くにあるから、今回学校行事に参加したもんなんだ」

「そうだったの。」

「外に知人を待たせているから、また明後日。」

「ええ、気をつけて」

「ふふふ、それはスキーをする君に言いたいよ」


そうして、徳川はホテルを出て知人の車に乗っていった。



次に桜が来た。


「氷柱じゃん。何してんの?」

「あら、桜。本を読んでるのよ。この本読める?」

「英語・・・じゃないね。フランス語?」

「あら?わかるの?」

「ウチはだいたい20ヶ国語くらいは話せるから」

「それはとっても意外ね。ならなんで英語の成績があまりよくないのかしら?」

「いつも話すときはノリでしゃべっているから、文法とかわからないんだよね」


桜は英語の成績が“4”である。10段階評価で。


「ところで、氷柱!雪合戦やろう!」

「パスよ。私身体弱いの知ってるでしょ。」

「う~~~~」

「というより、桜。あなたその格好で雪合戦やろうとしてるの?」


桜の格好はフリース・ジーパン。である。


「何か変?」

「馬鹿よ。」


するとそこへ識が通りかかる。


「何してるんだ?」

「あ、識!ちょうどいいところへ来た!雪合戦やろう!」

「何?雪合戦だと?」

「そう」

「お前、俺に勝てると思ってんのか?」

「は!?それはウチのセリフだよ!」


「「勝負だぁ!」」


そのまま二人は外へと走っていった。


「あの二人、フリースにジーパンって同じ格好ね。それと雪合戦に勝敗ってあるの?」




三十分後・・・

七海と南は起き上がり、一回の氷柱がいたカフェへとやってきた。


「よ!氷柱!ご飯食べに行こう!」

「そうね。行きましょうか。それと外に桜と中嶋君がいるわ。」


読んでいた本を閉じ、氷柱は外を見た。

そこで三人は不思議なを目にした。


桜と識が一定の距離をおき、両者後ろに大きな雪だるまの頭くらいの大きさの雪球を保持していた。

お互いそれを投げ合っていた。

大きさ的にあたれば怪我をする。それ以前にまず持つことすらおかしい大きさである。


「おらぁ!」

「ちぇいっ!」


識が投げだ巨大雪球を桜が隠していた木刀で一閃。

雪球は縦に真っ二つに割れた。


「おい!いつの間にそんなもの隠していたんだよ!ずるいぞ!」

「知らないよ~。気づかない識が悪い~。隙あり!」


今度は桜が巨大雪球を投げる。


「そんな攻撃!」


識は軸を固定し、それを元に上へと足を突き出す。

雪球はボォォンと弾ける。


桜は識の足元をみた。


「あ~~~!識の足元雪ないじゃん!それでさっきから俊敏に動いてたんだぁ~!ズルイ!」

「地の利を生かすのは当然だろ!」


中で見ていた氷柱は丁度いいだろうと思い、二人を食事に誘う。


「はいはい。じゃあそろそろご飯にしましょう。」

「あ、氷柱。識ずるいよね」

「木刀を隠してる桜がずるいですよね」

「どうでもいいわよ。ご飯に行かないなら中から鍵閉めるわよ」


最後は氷柱が二人を脅して戦いの幕を閉じた。






晩飯を取り、雲の上学生は移動の疲れもあり、その日は早いうちに寝た。







翌日午前

「うわああぁぁぁ。やっぱり綺麗だねぇ」

「今日はスキー日和ね」


氷柱、桜、七海、南の四人は共に行動し、今はスキー場の山の頂上にいた。

今日は、丸一日自由行動であり、多くの生徒はこうしてスキーをしている。

ちなみに四人ともスノボーである。


「氷柱は大丈夫か?これスポーツだけど」

「ええ、このくらいなら大丈夫よ。それにスノボーはやったことあるわ」


七海は身体の弱い氷柱を気遣った。


「じゃあさ、まず写真とろーよ!今日は快晴だしさ!」


今日はまさに雲ひとつない快晴であった。

隣の山がよく見える。まさに頂上からの景色は絶景であった。


「ちょっと待ってて」


デジカメのタイマー機能を使い、四人で写真をとろうとした。

スタンド代わりに近くの雪の積もった場所を使う。


「あれ?上手くいかないな?」


実際、雪山を使いカメラを水平にしたり、ちょうどよく映るように微調整するのはちょっと難しい。

作者は経験済みである。


「よし、できた。いくよ~!」


桜が三人の位置へ駆け寄った。すると


「うわっ!」


桜はこけた


その瞬間、カシャッと音が鳴った。


写真はこけた桜を三人が見ているものとなった。








次回予告

倉田「こんにちは」

村瀬「こんばんわかもしれませんね」

倉田「前回ちょこっと出ただけの私が出てもいいのか心配ですね」

村瀬「それ以前に前回の内容を覚えている方がいらっしゃるのか心配ですね」

倉田「厳しいですね、村瀬さん」

村瀬「では、次回ですが、スキーをしているみなさんの様子を見てみましょう」

倉田「私の役を見事に持っていってしまいましたね、村瀬さん」

村瀬「あら、私ったら、つい私のハートに情熱の炎が灯って、つい赤い欲情をだしてしまいましたわ。」

倉田「さすがです。村瀬さん。」


桜「・・・・・この学校変な奴ばっかり・・・」

氷柱「あなたも十分変な奴の一人よ」





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