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雲の上学園生徒会記録  作者: skyofnet
第2章『三月旅行』
14/119

14 空へ羽ばたく

一年生一同は、羽田空港につき、離陸まで約二時間の時間がある。

それぞれ、時間までは自由時間である。


生徒会メンバーはそれぞれの用事があるため別々に動いていた。




桜SIDE

モグモグ・・・・


モグモグ・・・


桜は空港の中にある、いろんな地方のラーメンが置いてあるお店で食事を取っていた。


今は5杯目、九州ラーメンを食べている。


そこへ椿が近寄ってきた。


「相変わらずよく食べるわね」

「ぬは?うあい。おういえおおいいうお?(椿。どうしてここにいるの?)」

「飛んでる飛んでる・・・。少しはマナーを覚えなさい。」


ゴクリと麺を飲み込んだ。


「ぶは。椿?つーかいたんだ。いつもイベントはサボるのに」

「いちゃ悪い?私はイベントはサボるけど、桜は授業をサボるわね。それ関係で旅行を台無しにするお知らせを持ってきたわ」

「・・・・帰りの空港じゃだめ?」

「いやよ。桜に嫌がらせするのが趣味だもの。」

「わかったよ。で、何?」


椿はバックの中から一枚の封筒を出した。


「理事長から伝言を預かっているわ」

「あの人から?なんで椿が預かっているの?」

「たまたま昨日、理事長室に行ったからよ。それじゃ読むわね」


『東海林桜へ

 出席日数ギリギリなんだけど、この前私の視界を横切ったので私の特権で落第させます。

 それが嫌なら、私に北海道名産ウルトラキャラメルを買ってきなさい。』


手書きで書かれていた。


「あの災害発生装置何言ってんのぉ!ちょっとおかしいでしょ!出席日数足りてるよ!」

「過去に理事長に逆らって、学校を退学した人もいるらしいわよ。」

「うっ・・・」

「だから・・・、ね。」


いつの間にか桜の背後に回り、後ろから胸を触る。

そして耳に息がかかるくらい顔を近づけ


「この身体を・・・わたしに・・・」

「きゃあああっかー!!!」


水平チョップで椿をどける。

それを椿はヒラリとかわした。」


「それにしても相変わらず小さい胸ね」

「ううううううるさーい!」

「胸を触らせてくれたお礼にウルトラキャラメルが売っている場所教えてあげるわ。」


紙を一枚差し出した。

そこには住所と地図をパソコンからプリントアウトしたものが記されていた。


「ここに行けばあるわ。じゃあね~」


椿は手をひらひらとふり、その場を後にした。


「やりたい放題やって・・・理事長といい勝負だわ・・・。おっとラーメンがさめちゃう」


桜は再びラーメンを食べ始めた。



氷柱SIDE

「ふぅ・・・・・」


氷柱は一人、空港のカフェにてコーヒーを飲みながら、読書をしていた。


ピピピピピ


氷柱の携帯から着信音が鳴り、読書を中断してた。

携帯画面を見ると、両親が働いている、北皇子総合病院からであった。


「はい、北皇子です。」

『氷柱ちゃん!怪我はない!?変な人に連れ去られていたりしない!?』


相手はかなり大きな声をだしていたので、氷柱は携帯から耳を放した。

周囲を見たかぎり、どうやら音が周りにかなりもれていたのか、こちらを見ていた。

恥ずかしそうに、ペコリと周りに一礼して、再び話し出した。


「パパ?お願いだから大きな声をださないで」

『でも、氷柱ちゃんが心配だったから』

「もう・・・大丈夫よ。危ない目にあってません」

『そう?ならよかった』

「これから飛行機に乗るから電話しないでくださいね」

『わかった。それと母さんがね・・・』


その後、時間ぎりぎりなで氷柱は父親と電話をするはめになった。



南SIDE

「かわぁいぃ~」


南はお土産コーナーにてストラップや人形を見ていた。


「これ今買っちゃおう♪」


「あ、これもぉ♪」


「これもかわいい♪」



三十分後



「・・・・どうしよう。買いすぎた・・・・。」


南は両手に八袋ほど抱えていた。

全て人形やらストラップである。


「う~ん。送ろうかな?」


そんな光景を離れたところで識が見ていた。


(このパターンだと荷物もちを頼まれそうだな。逃げよう)


識はその場から逃げるように去った。



「よいしょっと…、う~ん持てないよぉ」


南が困っていると、いかにもチャラい二人組みがやってきた。


「ねぇねぇ、何やってんの?」

「え?」

「君かわいいねぇ。ちょっとお茶しない?」

「でもちょっと困るかなぁ・・」

「いいじゃんいいじゃん。いこいこ」

「ふぇ?」


南はされるがまま手を引っ張られ、連れて行かれそうになる。



「ちょい待て、兄さん。ほら南。いくぞ。」


そこには南の荷物(八袋+旅行鞄+リュックサック)を持った識がいた。


「識くん・・・」

「んだてめぇ!やんぞおら!」


識はふぅとため息をつき、隣で売っていたりんごに手を伸ばした。


「まぁまぁ、平和的に平和的にっ!」


パァン!


“っに”のところで一気にりんごを握りつぶした。

一瞬でりんごが弾けた。


「平和的に解決しようではないか」


二人組みはバケモノだ~とか言いながら去っていった。

取り残された南はポカンとしていた。


「まったく、そんなされるがままだと、海外行ったら、簡単に騙されるぞ。・・・海外行ったことないけど」

「うわああぁぁぁん怖かったよぉ~」

「いや、そんな怖くはないだろあの二人は・・・うわっ」


南はなきながら識に抱きついた。

抱きつきながらまだ南は泣いていた。


「困ったな・・・」



すると、ちょと離れたところで



ピロリーン・カシャ!



シャメの音がした。


「んな!」


犯人は椿であった。


「いいネタがとれたわ。これを新聞部の軽部さんに売ってくるわ。」


ピューッと椿は立ち去った。


「椿っ!てめ!待て!」

「送信ボタンおしたら軽部さんに送られるわ~オホホホホ」



識は荷物を置いて椿を追いかけた。

南は一人とりのこされ


「あれ?やっぱり荷物私が運ぶの?」


自分の荷物は自分でけりをつけましょう。



七海SIDE

七海は本屋にいた。

七海はファッション誌を立ち読みしていた。


(う~ん、私もメガネの色変えようかな?)


「七海~。立ち読みとは関心せんなぁ」


そこには担任である紫部がたっていた。

紫部はわりといい加減な女教師であるが、それが生徒から人気の秘密でもある。

ちなみにかなりのヘビースモーカー。主に葉巻を使う。


「先生、タバコ吸ってると思ってた。」

「吸ってたら、E組のヤローに怒られちまってよー、あとは立ち読みっきゃないだろ」

「いや、教師ならやることあるだろ。」


やれやれと思いながら、七海は本屋をでた。


(あいつ本当に教員免許もってんのか?)


すると横から一人走ってきて、お互い余所見をしていたため、衝突してしまった。


「「きゃっ!」」


すてんっと二人ともしりもちをついた。


「あら、ごめんなさい。ちょっとおふざけが過ぎてましたわ・・・あら」


ぶつかってきたのは椿であった。

一方の七海は転んだときにメガネを落としてしまい手探りでメガネを探していた。


「あれ~、メガネメガネ・・・」


椿の後ろから識が追ってきた。


「七海。大丈夫か?」

「あれ?識くん?悪いけどメガネとってくれる。」

「ああ」

「あ、七海さん。ちょっと私の携帯も落として、すぐ下にあるからちょっとどいてくださる?メガネこれね」


椿がメガネを渡そうとした瞬間、七海の手が、椿の携帯のボタンに触れた。




「「あ」」




椿の携帯にはシンプルに“送信”と書かれていた。


「・・・・」

「・・・・」

「え~っと冗談のつもりだったんだけど・・・」

「おい!こら!」

「・・・っふふふ。」


突然椿は笑い出す。その態度に識は少しカチンときた。


「おい、これじゃあ南にまで迷惑かかるんだぞ!」

「大丈夫よ。実は送ったの空メールよ。画像は無事よ。でも私の携帯にちゃんと保存されているわ。ほらその画像」

「何の話?どれ?」


途中から話を聞いていた七海は気になって椿の携帯を見た。



七海は絶句した。


そして識を細い目で見た。


「ふ~~~ん。そうかそうか、これは軽部に言った方がいいかもね。」

「ちょっと!誤解してるって!」

「いいえ私の方が誤解していたわ。」

「そのゴミを見るような目やめて!」

「別に貴様がだれと姦淫をしようが、カスほどにも興味がないし」

「ちょいちょい!飛躍しすぎ!」



このあと識は必死に誤解を解いていた







次回予告

氷柱「さて、徳川くん。次回予告して」

徳川「そうだね、次回は飛行機の中でのお話さ。」

氷柱「ありがと。ではまた次回」




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