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餃子を食べたい1

今日のお仕事は大成功で終わった。

だけど少しだけ心残りがある。

それは惣菜まんを食べたいって言った女の子に会えなかった事だ。

太郎さんと五郎さんに聞いてみたら今日は体調が悪くて来れなかったとのことだった。


「食べさせてあげたかったなぁ。」


私が太郎さんと五郎さんに女の子の事を聞いた後に男の子が一人やって来て言った。


「俺あいつに今日の事言うよ。あいつ絶対喜ぶと思う!!」


また元気になったら皆でまた作ってあげればいいよね。

私はそう思いながら家についたのだが…一人の男が店の前に立っている。

あの姿は………。


「…信長様?」


「遅いぞ。」


「すみません…。寒かったでしょ?」


「そうでもない。」


絶対に寒いだろうに…。

また私を待つ為に外で待っていたんだ。


「お待たせしました。中に入りましょうか。」


店の中はやっぱり温かい。

中にはよしさんと与一君がいた。


「おかえり。」


「おかえり。師匠遅かったね。」


「ただいま戻りました。」


二人の顔を見てホッとした後に後ろを振り向き信長様に尋ねた。


「今日は何をお作りしましょう?」


「まかせる。」


お料理を任せてくれるのはありがたい。

今日はどうしても、どーしても!食べたい料理があるのだ。


「ちょっと…時間がかかっても大丈夫ですか?」


「かまわん。ただし、旨いものを作れよ。」


「はい!!」


やった!これで念願の餃子が食べれる!!

大根餃子も確かに美味しいけど本物の餃子はもっと美味しい。

信長様のご飯を作りつつ、自分たちのご飯も作っていく作戦だ。


「作るよ!!与一君!!」


「う…うん。なんか気合入ってるね。」


「そりゃあ、今日のご飯は餃子だからね!餃子!」


「………。」


私の口の中はもう餃子を求めている。

これは餃子を食べないと収まらない。


「たしか今日の朝に与一君鳥肉持って来てくれてたよね?」


「うん、おっとうから。今度またご飯食べに行くからよろしくだって。」


「あははは~。やすさんらしい。いつでも喜んでって伝えておいて。」


鳥肉じゃなくてひき肉とかで作るけどまぁ、お肉には変わりはない。

今回はこれで作ろう。


「与一君は鳥肉をハンバーグ作ったみたいに刻んでちょうだい。」


「わかった。」


与一君にさっき気付いた事を聞いてみる。


「ねぇ、もしかしてホットミルクを信長様に用意したの与一君?」


店の中に入った時に飲みかけのホットミルクが見えて、信長様がそこまで寒がってない理由かもしれないと思った。

そしてこれを作れるのは私の近くにいつもいる与一君だろうと推測した。

与一君が鳥肉のさばきながら頷く。


「だってあの人あの飲み物好きだったでしょ。それにまた外で待とうとしてたから。」


「そっか…ありがとうね。」


与一君の成長を感じて、笑顔になってしまう。

私の顔をチラ見した与一君はムッとして鳥肉をさばく。

私も与一君に負けないように頑張らないとね。


大変お待たせしました!

信長様またまた登場です~

次回もお楽しみに

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