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安くて美味しい料理8

子供達も太郎さん達も聞いた事が無いであろう料理名に首を傾げる。


「ちょっと…太郎聞いたことある?大根ぎょうざだって…。」


「………。」


子供達の後ろに立っている太郎さんと五郎さんにまずは手伝って貰おう。


「まずは…包丁を使うので大人の人達に手伝ってもらいましょう。太郎さん、五郎さん前に来てください。」


後ろでヒソヒソトと話していた五郎さんが驚く。


「えっ!もう?俺包丁あんま持った事ないんだけど…。」


「黙って来い。」


「いたたたっ!行きます!行くよっ。」


太郎さんは五郎さんの耳を引っ張りながら前に来た。

五郎さんの耳はほんのり赤く、痛そうだ。


「お姉ちゃん!大根ぎょうざってどんなの?」


子供達の一人が質問してきた。

う~ん…そうだなぁ。


「惣菜まんって前に食べた事ある?」


「知ってる~。太郎達が買って来てくれた柔らかくて~中に色々入ってて美味しいやつ!!」


やっぱりあの時に大量購入したのは子供達の為のものだったんだ。


「その惣菜まんの中の部分を大根で包んだのが大根餃子だよ。」


「へ~~?」


いまいちわかっていなさそうだ…。

まぁとにかく進めていこう。


「太郎さんと五郎さんには大根を薄く輪切りにして、今日取って来た食材を細かく刻んでもらいます。ちなみに大根を薄く切るのが大変なんですけど…どちらがやりますか?お二人とも無理でしたら私が…。」


二人とも自信が無いと言ったら私がやりますと言おうとした時だった。


「いや、それは俺がやる。五郎、お前は刻んでろ。どんなに下手に切っても何とかなるから安心しろ。」


「わぁ~ありがとう太郎って…ひどっ!」


どうやら難しい大根の輪切りは太郎さんがやってくれる事になった。

私はそれぞれ二人にやる事を教える。


「じゃあ、太郎さんは大根を薄く輪切りにお願いします。五郎さんはきのこ、山菜、を出来だけ細かく切ってください。」


「わかった。」


太郎さんは返事をして直ぐに大根を切り始めた。

五郎さんからは返事が無い。


「…俺さぁ実は包丁持つの初めてなんだよねぇ。だから刻むって言われてもどうやって刻むか分からないんだよ…。」


そう言えばさっきあんまり包丁を持った事ないって聞こえた。

だったら子供達と一緒に今日覚えてしまおう。


「五郎さん、大丈夫ですよ。最初も言いましたが私も手伝います。安心してください。皆も一緒に包丁の使い方を今日覚えちゃおう!」


「は~い!」


子供達は元気な声で返事をしてくれた。

五郎さんというと…。


「どうしよう…俺…泣いちゃう。菜ちゃん頼もしすぎて好きになっちゃいそう。」


五郎さんは瞳を震わせて私を見る。

顔は今にも泣きそうな顔をしているが…。


「五郎さん。」


「なに?菜ちゃんっ!」


「涙が出てませんよ。さっ手を動かしましょう。」









読者の皆様は大根餃子食べた事ありますか?

ヘルシーで意外と美味しいですよ!!

次回もお楽しみに~

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