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おまかせ料理1

ホットミルクで一息入れつつ、信長様に何が食べたいか聞いてみる。


「ご飯は希望とかあります?」


「まかせる。」


おまかせか…。

いつもだったら困るところだけど今回ばかりはありがたい。

おでんの具に色々使ってしまったので材料が少ないのだ。


「おまかせですね。わかりました。ちなみにですけど卵食べれますか?」


多分大丈夫だったはずだけど一応聞いてみた。


「あぁ。」


さすが織田信長。

教科書に日本で最初にカステラ食べたって書いていたような気がした。

卵を使うと言っても驚いている様子がない。


卵を使っていいならオムライスにしようかな。

信長様には可愛すぎるかもしれないけど、盛り付けでお洒落にもなるし大丈夫だよね?

湯飲みに残った一口分のホットミルクを流し込む。


「では…作ってきます!」


「腹が減った。多めで頼む。」


「わ…かりました。」


玄米残ってるかしら…。

まぁ不安要素はあるけど、どうにかなるでしょう。


「よしさん、玄米って残ってます?」


「玄米なら…二人分かしらねぇ。」


「う~ん、ちょっと足りないかも…。」


この時代の人達って意外と大食いだからなぁ。

出来れば三人前ぐらいは欲しかった。

山菜とかお肉を入れてかさましすれば四人前ぐらいになったけど、無いのは仕方ない。


「お客さんの注文はお腹が空いてるので沢山食べたいとのことでした。」


与一君は不安そうな顔をする。


「…でも今日は材料が少ないよ?」


今日はおでんも作ったのでいつもより材料が無いのだ。

おでんの残りの材料とお店の残った材料でどうにかする。


「うん、だから品数を増やそうと思います。私一人じゃ時間がかかるので引き続きお二人はお手伝いお願いします。」


よしさんと与一君は力強く頷いてくれた。


「よしさんはきのこと山菜を粗めに刻んでください。あっ、あと大根の葉っぱもお願いします。」


「わかったよ。」


「与一君はお肉を粗めに切って。量はそんなに多くなくていいから。」


「わかった。」


二人に切るようにお願いした材料大体がおでんの具に使われたものだ。

材料自体の量は少ないが上手く使えば品数も増やせる。

二人が材料を切っている間に卵を割り溶き卵を作る。

そしてお鍋の中に与一君が切ったお肉を入れて、その後によしさんが切ってくれたきのこと山菜を入れ炒めた。


「師匠、次は?」


「お肉をさっきよりも細かく刻んでちょうだい。全部ね。」


「…わかった。」


与一君は何か言いたそうだったけど、直ぐにお肉を刻むことに集中したのだった。

私は少し気になりつつも鍋の中に玄米を投入してご飯と一緒に具材を炒めた。

具材とご飯が混ざったら、特製つゆを加えてご飯と具材に味をしみこませ、一口味見をしてみる。


「これは…大人の味だ。」


山菜を入れたお陰で少しほろ苦い大人の味で特製つゆと相性抜群だった。

出来上がったご飯はお茶碗に入れた後に逆さにして皿に盛る。


そしてお次は溶き卵を焼いていくのだが、普通のオムライスだと何となく信長様に怒られそうな気がするのでここで一手間。

卵の端に菜箸を入れて卵をつまみ、固定したまま鍋を回す。

そのまま菜箸を固定したままご飯にのせれば…ドレス・ド・オムライスの完成。


「すごっ…。綺麗だ。」


与一君がまじまじと完成したオムライスを見ている。

久しぶりに作ったけど中々いい出来かもと私も自画自賛。


「はい、はい。気になるのはわかるけど、さっさと手を動かすんだよ。」


手が止まってしまっている与一君によしさんが活を入れる。

そしていつの間にかよしさんもお肉を刻むのに参戦してくれていた。

流石よしさんっ!

私が言う前に与一君の手伝いをしてくれている。


お肉は引き続き二人に任せて今度は里芋料理だ。







次回もお楽しみに!!

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