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からみ餅

しょっぱいのと言えば汁物も中々いい。

まずは大根を使ったアレから作っていこう。


「次は大根を使ったお餅です。」


「今度は大根か。」


「この料理はからみ餅って言うんです。大根の辛さからついた名前ですね。」


からみ餅と言ったらすりおろした大根が必須なのだが戦国時代にはすりおろし器が無い。

そこで現代の大根おろしよりは大分荒くなってしまうがある方法を使えば大根をおろすことが出来る。

その方法とは大根をある程度細かく切った後に、木棒で潰していくというもの。


これが…中々の重労働。

本当はビニール袋とかジップロックとかあれば簡単に潰せるのだが、そんな便利な袋は存在しないので叩くたび細かく切った大根が飛び跳ね逃げ惑う。

それを拾いながら、叩く、叩く。

そして大根がしっかり潰れると大根おろしの完成である。


「お餅の上に大根おろしをのせて、きのこ出汁を入れた醤油をかければ完成になります。大根の辛みが染みる大人の味ですね。」


「まさか大根を潰すとは…。お前は色んな料理の方法を知ってるよなぁ。」


あっ、この話の流れはまずい。

このまま質問されると困ってしまうので、質問される前に次の次のお餅料理を作っていく。


「さぁ、しょっぱいお餅もう一品作りましょう!これも美味しいですよ~。」


「まだあるのか…。」


何とか話をそらす事に成功したが、玄道さんはちょっと疲れ気味みたい?

顔が引きつっている。

もっと色々作ろうと思ったがこれで最後にしようかな。


「それで最後です。次のお餅には豆腐を使いますよ。」


「豆腐と…餅…わからん。まったく美味そうだとおもわんなぁ。」


そのままだったら確かに美味しそうではないけど、流石にそのまま使う事はしない。

ちょっと時間はかかるけど、豆腐とお餅が美味しく頂ける料理がある。


「え~?美味しいですよ。ただ、このままは使いませんけどね。」


「にしてもお前豆腐好きだよな~。だが、残念な事に今日は水分が抜けた豆腐しかないぞ。昨日作ったやつだからな。これでもいいなら使え。」


玄道さんは料理場の端にひっそりと置いてあった豆腐を持って来てくれた。

豆腐は玄道さんが言ったとおり、水分が抜け水が染み出ていた。


「ちょうどいいですね。是非使わせて頂きます。」


「…期待しないでおく。」


玄道さんは顔をしかめた後にブルっと首を振った。

からみ餅もまた美味し!!

次回もお楽しみに~

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