第五話 転生者
「ユウヤ様この奴隷二人はどうでしょう?先程仕入れたばかりの上玉です、二人一セットの奴隷で戦闘奴隷や性奴隷の両方を出来る優れものです!如何でしょう?」
「うーん…確かに可愛いが、あの子片目と片腕は無いけど本当に戦えるのか?」
ユウヤと呼ばれた日本人は神無を見ながらそう言った、確かに戦闘も出来ると言ったが片目片腕の圧倒的ハンデを背負っていれば、ユウヤの不安も最もだ…そんな彼に神無は話しかける。
「大丈夫ですユウヤ様、私奴隷に堕ちる前は私最高の剣士でしたから、勿論この子玲奈も私よりは腕は落ちますが手練れの剣士です」
「えぇ!この奴隷が言う通り二人は夜の『ザオの森』を駆け抜けながら迫り来る魔物を次々と斬り伏せたと言っており実力はかなりあります!」
神無の言葉に奴隷商がフォローをし畳み掛ける、ユウヤは腕を組んで悩むが更に神無が言う。
「ふふっ確かに悩むのは分かりますが、ユウヤ様の目の前には体のパーツが少し足りない美女と可愛い美少女がワンセット、更に腕が立つ」
「これ程の上玉は中々ありません!えぇ!だからユウヤ様は運が良い!此を逃せば二度とこの二人と同じ位の奴隷は居ないでしょう!」
「だからユウヤ様僕らの事買お?買って楽しいことしよ?ねっ?」
奴隷と奴隷商がユウヤに畳み掛ける奇妙な光景だが、ユウヤはこの畳み掛けに屈し、金貨20枚と言う大金を奴隷商に払うことになる。
そうして、二人は信じられない程短時間で薄暗い牢屋から合法的に逃げ出すことが出来た、其れも奴隷商達に大人しく従い尚且つ美人だからこそだろう。
二人と奴隷商そしてユウヤは個室に移動し、二人の奴隷の所有権にサインをしている傍ら、二人は自らの装備を身に付ける。
際どいスーツは着ていた為、コートを羽織り二振りの刀を腰に差し短刀をコートに付ける。
サインをしたユウヤは二人の装備を見て目を見張る、明らかにその顔は驚愕していた。
「日本刀………だと?」
彼は異世界と言う地球とは違う世界と言う事と場所が古い西洋の建物が建ち並ぶ場所故に日本刀等は見れないと思っていたのだ。
「確かにこの三振り、玲奈のも含めば六振りの日本刀です……ご存知で?」
「あぁ…俺の元居た国の武器だ、そもそもお前らも俺と同じ国の人間だろ?」
「宜しければユウヤ様、代金を」
「あ?あるわけ無いだろそんな金……おい殺せ」
奴隷商のそんな言葉にユウヤは面倒臭そうに二人に彼の殺害を命ずる、奴隷商が何かを言うその前に玲奈の一太刀により絶命した。
その様子を見た彼は満足そうにしながら太刀を収めた玲奈と神無の胸を触りながら、下品な表情を浮かべながら言う。
「此れからは俺がお前ら二人のご主人様だからな?………は?」
そう言った直後、違和感を感じる…首に何か鋭いものが突き付けられていると言う事に、そしてその方を見ると神無が短刀を笑顔で突き付けていたのだ。
第一回キャラ紹介
霜月神無
性別 女(元男)
身長 183cm(男の頃は195cm)
体重 この項目は玲奈が破いた為不明
仕様武器 刀三振り
世界最強かつ日本最精鋭の剣士部隊 天下五剣に所属する剣士の一人で守り刀の神無の名を持つ。
天下五剣最速…つまり世界最速の剣速を誇る。
かつては天下三作に所属していたが、前任の守り刀が円卓の騎士との戦闘で死亡した為後釜で天下五剣に入る。
「妖刀事件」の際、片目と片腕を失う。
名家のご令嬢、斬影玲奈を恋人にしている。
死因はアルコール中毒