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はるをまつ  作者: 瀬名あき
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陽射し

慎司とは、19歳の夏に出会った。友人のミサたちと昼間からバーベキューをして海に入りビーチボールで遊んだりして、10代の青春といった感じでわたしたちははしゃいでいた。


ミサが投げたボールが風に煽られ遠くに飛び、それを取りに行ったところで、知り合いの男に会った。

よく行く服屋の店員だった。わたしたちは、彼をナオさんと呼んでいた。

そっちも遊んでたんだね、本当に偶然だね。でもこの辺の海ってなったら、ここしかないもんね。

なんて話していたら、一人、金髪の男が近づいて来た。


美容師やってるんだ、この人。恵那ちゃん美容学生なら、なにか話聞いてみなよ、参考になるかもよ。


そう言って紹介されたのが、慎司だった。


モデルみたいに整った顔立ちに見惚れていたら、真っ直ぐ瞳に、見る者の全てを吸い込みそうな瞳に、わたしの間抜けな顔が写っているのが見えた。


見つめあっている。


そう思ったら途端に恥ずかしくなり、なんとなく右に目を流した。


軽そう。そして女好きそう。


失礼だとは思うが、これが初対面の感想だった。


少し世間話をして、合流することもなく、私はビーチボールをナオさんから受け取り、友人が待っている所まで走って戻った。


顔が熱い。きっと夏の陽射しのせい。肌が弱い私だ、きっと日焼けしてしまったんだ。ああ、家に帰ったらパックをして氷で冷やさなくちゃ。美白を売りにしているパック。日焼けは無かったことに出来るかな。


そんなことを考えていたら砂に足が取られて転んでしまった。


それを見てミサは笑っている。お腹を抱えて。笑い過ぎだ。


ああ、顔が熱い。





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