8話 これが裏メニューだ
「ご馳走様でしたっと。さて、それじゃあまずはぶちかますかぁ!おりゃあ活力温泉!」
うん、この魔法スゲー便利
このお湯どこから来てどこに消えるのかサッパリわかんないけど、スゲー良い
服のまま入って、全部洗っちゃえ
なんとも色気の無い入浴である。
服を着たままとかどういう事?
まぁ、フラッグが脱ぐと嘆きの平原が現れるが。
昔は洗濯板とも言っていたから、あながち間違いではないか。
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ただいまお花摘み中・・・
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うーん、風呂を後にした方が良かったか・・・失敗、失敗
やー、師父と修行の山篭りした時は、風呂なんて入れなかったしなぁ
まぁいっか、早いとこ帰り道見つけないとお弁当がなくなっちゃうし、今日もガンガンいこう!
「おー!」
元気良くL字の小部屋から駆け出していくフラッグであった。
夕べ進行方向左に作った小部屋を右手に見ながら猛ダッシュしていった。
一晩寝たら忘れちゃったの?
さてと、ここで待ってりゃ良いんだよな
んで、未探査地区調査の自信作ってなんだろうなぁ?
ワルちゃん変なところで凝り性だから、どんなの持ってくるのやら・・・
<エセック、もう広間に着いてる?>
「あ?着いてるよ?ワルちゃんまだ着かないの?」
<いま、入り口で順番待ちしてるんだけど、何か列が進まないのよ>
「俺が入る時にそんなに人居たかなぁ?広間なんて、俺しか居ないよ?」
<ちょっと時間が掛かるかも知れないけど、待っててね。先に潜っちゃダメよ>
「やだよ、独りでなんて行きたくないって。ちゃんと待ってるよ」
<うん、そうして。じゃあ後で>
エセックとワルハトリがそんなやり取りをしている頃テロス迷宮の入り口付近ではひと悶着が起きていた。
なんでも、お役人様が雫の工場を下見に来ているらしい。
でも、ワルハトリやエセックには関係の無い話なので、簡単に・・・
「雫が棒状に延びている件に尽いてですが、現状対処が出来ておりません。過去の記録を調査してみましたが、この様な事象は観測された記録がありませんでした。」
「はーん?で、君らコレどうする積もりなの?これじゃ金になんねーだろ?どうすんの?ねぇ、どうすんの?」
「明日より有識者による調査を行いまして、今後の方針を立てる予定となっております。はい。」
「はー、随分と悠長なこと言ってんね?コレさ国のお財布だって解ってる?ねぇ?雫にならないんならさぁ、折って短いの作ってみようとか考えないの?俺もね、暇じゃないんだよ?判る?上から言われてここに来てるけどさ、俺の仕事時間終わってんだよ?君らの方で”こうします”って言うだけで良いんだよ?それで俺は、もう帰れんだよ?君ここの責任者でしょ?早く決めてよ?」
「いや・・・しかし、その様に言われましても、どの様な影響が出るか判りませんので・・・」
とかなんとか、先の見えない会話が続いていた。
要は、役人は直ぐに帰りたいけど、結論を出すのはまだ早いと云う事の様だ。
とはいえ、ワルハトリはこの決着がつくまでは中に入れないだろう。
このお役人様は、時間外には働かないタイプの様だった。
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「うーん、この会計処理ってやつの仕組みは大体わかったが、減価償却ってヤツはやっぱり気に入らないな。若、どうですか?これやらないとダメなんですかね?」
「モノの価値って思えば良いと思うぞ。生肉が腐ったら誰も買わないから、値段を下げて売れって事で良いんじゃ無いか?」
「いやいや、肉なんて腐った所を削れば食えるし、そもそも、腐りかけが一番旨くなるじゃないですか」
「お前達、そうでは無いだろう。ワシは新しい店を出す事に決めたぞ。貴族や小金持ち相手に高級品を扱う店を出す。そこには、新鮮な良い商品だけを並べ、ダメなものは別に作る安物売りの店で売る事にする。まぁ、それでも売れなければ減価償却とやらをやってしまえば良いだろう」
おっさん3人で宿題をやっていた・・・脱線しているが。
近い未来で安売り店で大儲けするのは別のお話である。
ところで、マイラー君はどこへ?
光る腕輪を友達に見せびらかしに行ったかな?
まぁ、実体は兎も角遊べるおもちゃだよね。
夜店のサイリウムとか、トリガーを引くと火花が出るアレとか。
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1時間も待たされるとは思わなかったわ
途中ですれ違ったデブ何だったのかしら?
なんかボコボコになってたんだけど・・・妙な中腰で尻がどうのこうのとか
「ま、いっか。エセック待ってるし早く行かなきゃ」
おー、棒だ!ホントに棒になってる
まぁ、雫って見た事無いんだけどね
ん?蹲っている人が居る・・・なんだろ?
「あれ?子供じゃない。キミこんな所に一人でどうしたの?迷子かしら?」
「へんじがない、ただのしかばねのようだ。」
寝てる???こんな場所で・・・どういう事よ
ワルハトリが見つけた子供は、マイラー君だった
お家に居ないと思ったら、エセックに着いて来ちゃったみたいだね
エセックからのプレゼントでフラグでも立ったのか、何かを拗らせてストーカになってしまった・・・
いや、まさかね
「で、ワルちゃんどうすんのこの子?」
「全然起きないんだもん、仕方ないから連れて来たわ。マイラー君どうしたら起きてくれるのかしら?」
「んー、じゃあ取り敢えずビーコンまでつれて行って、そこからベースまで一度帰ってマイラー君をお家に連れて行く?」
「引き返すよりは時間が掛からないけど、たしかモンスターハウスが有った筈よ。貴方独りで何とかできる?じゃない、してね?」
「多分大丈夫じゃないかな?アレ使って良いよね?」
「アレって何よ、さっぱり分からないわ。この鳥頭・・・固有名称位ちゃんと言えっての。で、何?」
「去年の忘年会の景品に、クラインが作ってたヤツだよ。あの変なハリセン」
「は?何言ってんの?あんなのオモチャじゃないの!」
「いやいやワルちゃん室長代行さまよ、クラインがそんなの造る訳無いじゃないか。アレ実は裏モードがあってね・・・」
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「キミガナクマデボクハタタクノヲヤメナイ!」
「何それ?なんで棒読みな訳?なんかの呪文なのソレ?」
エセックは、悪戯小僧のような笑顔でモンスターハウスに飛び込んでいった。
そして、フラッグが言うところのザコをひと叩きしてハリセンを部屋の中に残し戻ってきた。
「はい、ワルちゃんもう入れると思うよ」
「は?一匹倒しても次からどんどん沸いてくるのよ?新しいのが出てきてるに決まってるじゃないの!アンタがモンスターから逃げ回っているうちにビーコンまで行くんだから、早く戻ってよ!」
「どぅわ~いじゃうぶ!!。もう安全だから!裏ハリセンでモンスターは動けなくなってるから!」
部屋の中では、左手にハリセンを持ち、右手にスピアを構えたリザードマンが居た。
そして、起用に自分の頬をハリセンで叩き続けている・・・なんかシュールだ。
「ギハハハハ!そんなコウゲキなぞイタクもカユクもナイわっ!」
そして、高笑い・・・どうしちゃったのこの人・・・いや、人じゃないか。
笑いながら自分の頬を打つ・・・反撃とばかりにハリセンをスピアで薙ぐが、所詮は紙ふにゃっと曲がるが直ぐに元通り。
噛み付いたら終わるような気がするが、何故か噛み付かない。
ホント何してんだろうね?
本日の登場人物
エセック
ワルハトリ
マイラー君
グレン(御当主)
ダイクさん(マイラーパパ)
デッチさん(経理の人)
リザードマンの人?
ブラッグ(前書き部)