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6話 最初からこうすりゃ良かったんだよ

あれ?

ビコどこ行った???

階段を降りる前に設置したわよね・・・


<ワルハトリー!聞こえるー?>

<・・・>


「へんじがない、ただのしかばねのようだ」

「じゃなーい!なんでー!どういう事?」


なんでだ?

なんでビーコンが無いの!?


階段を降りる前に設置したはずの”ガイドビーコン”は影も形も無かった。

フラッグはまだ気がついていないが、割れた壁も無い。


「歩いて戻るか・・・って、|モンスタートラップ部屋《ザコ部屋》は!?」


階段の先に在る筈の割れた壁は無くなっていた。

そして、来る時には気が付かなかったが通路があった。


「こっち行くしかないのね・・・」

「やぁ、マイラー君はじめまして。僕の名前はエセックだよ」

「はじめまして、エセックさん。がんばってお勉強しますので、よろしくお願いします」


「うん、よろしくね。今日から早速お勉強をして貰うけど、おじいちゃんのお店のお手伝いはした事有るかな?」

「えーっとね、お父さんに着いて行った事はあるよ。おじさんは、行った事ある?」

「うん、先生もお店でお買い物した事有るよ。おっきいおみせだよね。じゃあ何を売っているお店かわかるかなぁ?」

「お野菜に肉、魚。あと、お茶も売ってる!」

「おー、よく知ってるね」

「マイラー”エセック先生”と呼びなさい」

「はい、おじいちゃん。エセック先生っ(センセ)僕ちゃんと知っているよ」


おおー、エセック先生だってよ!聞いたかワルちゃん!

俺が少し本気を出したらこんなモンよ


本当に最初からやり直す積もりだったエセックが何故こうも順調に事を運んでいるのか、説明が必要だろうか



■□■□■□■□■□■□■□■□■

Now Loading・・・

■□■□■□■□■□■□■□■□■



> 「勇者管理局の方から来ました。エセックと申します。」

> <同じじゃねーか!>


前回のヒキがこれでした・・・まんま1話ですよねこれ?

この時点でワルハトリ室長代理が、記憶操作を再発動させエセックをベースに強制転送しました。

この時点でもうお分かりかと思いますが、作戦を1からワルハトリが考案しています。

まずは、当主であるお爺さんの記憶に介入し2点だけ記憶を植えつけました。


・最近、売り上げと棚卸し在庫が合わなくなっているイメージの植え付け

・仕入先と売り上げ先が増えてきて、今後経理の負担増のイメージ植え付け


これとは別に実際に発生した事件も大きく後押ししている。


・掛けで販売していたお得意様が、魔物の襲撃に遭い村毎全滅し、回収不能の事態発生による仕入先への支払う現金の不足


そこから、どうしたら経理のチェックを簡単に済ます方法があるかを考えさせました。

また、同時に回収不能時に他の支払いを遅滞無く行う方法も検討させます。


そこで、間違いが少なく、チェックの簡単な方法を考案したとの触れ込みでエセックを接触させました。

勿論、最初から信用される訳は有りませんので、帳簿の一部サンプルと使い方のマニュアルを持参させ1週間ほど寝かせました。

現役の商人ですから、使ってみれば簡単に間違いなく使える事も間違いの発見も容易である事が解ったようです。

早速、この方法を売って欲しいと言われました。

まずは計画通りです。

さて、ここでもう一歩踏み込みます。

この新しい方式を浸透させるべく”学校”という商売を始めたいが

実績が無い為、まずは生徒を募集し名のある商人を卒業生として売り込みたい

そして、国中に”学校”を作る計画を話した。

そこまで話せば相手も商売人であり、まずは生徒として”名前”を貸す事に同意して貰えた。


この方法は、覚えてしまえば簡単だが、新旧両方を同時に使うと混乱してしまう為

まずは経営に携わる方に覚えて貰い徐々に経理へも覚えさせ、次世代より完全に以降させる案を提示し

当主、息子に併せて経理1名へ教える事にとなった。

教室の場所も探しているので、相談に乗って欲しいと伝えると、自宅を使ってくれと言って来たので

それならば次世代にも教えようと云う事に成り、完全に思惑通りとなった。

後は、エセックが上手くマイラー君を検査するだけである。



■□■□■□■□■□■□■□■□■

Now Loading・・・

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「まずは簡単な”帳簿”を作りましょう。帳簿の中央に〒を書いてください」」

「中央の縦線を挟んで左側が”入って”きた物と金額を記載します」

「逆に右側は、出ていく物です」


「マイラー君は、左に”お小遣い”と書いてみてください。右側にはまだ何も書かなくてよいですよ」


「ただいまー」

「お帰り、エセックセンセ。初日はどうっだった?」

「スゲーよワルちゃん、何であんな簡単にマイラー君とこに入れんだよ」

「相手は、商売人なのよ?同じ土俵に立てばそれ相応の対応をしてくるわ。それに記憶操作と取引先が飛んだのも良いタイミングだったわね」

「んで、これからどうすんの?俺ずっと簿記の先生?」

「当面はそうなるから、ちゃんと予習して行ってね。bee先生お願いします」

『了解しました。エセックにちゃんと覚えさせ、チームの経理担当にします』

「え゛・・・ワルちゃん(代行)やってよー」

「余計な経費使うのアンタだけなんだから、自分でやって苦労しなさい。命令です」

「ずるい・・・」


本日の登場人物

エセック

ワルハトリ

マイラー君

おじいさん(空気)

お父さん(空気)

経理の人(空気)

ブラッグ(前書き部)

bee

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