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レモンピューレー公爵家の四姉妹長女は冒険者貴族の我が家にて楽しく発明します!便利なモノでいつでも快適にグルメだって再現したい  作者: リーシャ


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27キャロルお姉ちゃんは四姉妹の長女

「ねぇ、キャロルお姉ちゃん!今度私たちのお店で、花をテーマにしたお茶会を開いてみない?きっとみんな喜ぶよー!」


 ミーチェが目を輝かせながら言った。


「ええ、いいですわね。ジャムだけでなく、花の持つ様々な魅力を伝える機会にもなるでしょう」


 ユミスがは優雅に微笑んだ。


「どんな素敵なお店を作ってくれるの?」


 ソフィアがバラのジャムを塗ったパンを大事そうに抱えながら、キャロルを見上げた。


「新しいお店を作ろうかな」


 キャロルは満足げに笑った。


「このバラのジャム、本当に美しいですわね!宝石のようですわ!」


 公爵家のジャム専門店フローラル・ワンダーズに足を踏み入れた王妃様は、ショーケースに並んだ色とりどりのジャムを見て感嘆の声を上げた。隣にはニコニコと微笑む国王陛下と、目を輝かせている王子様の姿もある。

 フローラル・ワンダーズは美味しさと美しさで瞬く間に評判となり、連日多くの人々で賑わっていた。噂は王城にも届く。


 ある日、国王陛下御一行がお店を訪れることになったのだ。


「陛下、王妃様、王子様、ようこそいらっしゃいました!このような光栄な機会をいただき、心より感謝申し上げます!」


 キャロルは家族みんなと一緒にお店の入り口で王家の人々を出迎えた。国王陛下はいつものように温かい笑顔でキャロルたちに声をかける。平民のおじさんのように話しかけてきてフランクであった。


「噂には聞いておりましたが、これほど素晴らしいお店とは!おとぎ話の世界に迷い込んだようだ」


 国王陛下は店内に広がる花の香りと、鮮やかなジャムの数々に目を奪われている。王妃様も優雅な仕草でジャムの瓶を手に取り美しさを堪能していた。


「ジャムは私たちが作った花の魔法ジャムを、多くの種類で楽しめるようにと作ったものです。お花畑の香りや森の奥の甘い香りを瓶の中に閉じ込めました」


 説明すると王子様は目を輝かせた。


「わぁ!お花畑のジャムだなんて、すごいね!僕、バラのジャムが好き!」


 王子様はショーケースの中のバラのジャムを指さした。思わずしてしまうよね、わかるわかると周りは暖かな目をしている。


「気に入っていただけて光栄です、王子様。バラのジャムは朝露に濡れた一番香りの良い花びらだけを使っているんですよ」


 ミーチェが優しく王子様に説明した。国王陛下御一行は店内のジャムを熱心に見て回り、ミーチェの説明に耳を傾けた。


「キャロル殿、生命の木の実のジャムは、一体どのような味がするのだ?記憶にはない香りだが……」


 国王陛下が深い緑色のジャムを指差して尋ねた。キャロルが森の奥深くで発見した、希少な木の実を使ったジャム。


「陛下、ジャムは古くから伝わる生命の木の実を使ったものです。一口食べると森の生命の息吹を感じられるような深い味わいが特徴です」


 ユミスが落ち着いた口調で説明した言葉を聞いた国王陛下は、興味津々で試食を求めた。一口食べた国王陛下の顔に驚きと感動の色が広がる。


「こっ、これは……生命の味がする!ジャムには世界の全てが詰まっているようだ」


 国王陛下は深く感動した様子だった。ソフィアは王妃様が手に取ったスミレのジャムの瓶を指でなぞる。王妃様はソフィアの優しい仕草に気づき、微笑みながらジャムを試食する。


「スミレのジャムは口に含むと心が穏やかになるようですわ。幼い頃の記憶が蘇るようだわ……」


 王妃様は少し遠い目をしながら幸せそうに微笑んだ。追憶の菓子の技術がジャムにも応用されていることを示していた。その顔だけでお気に入りになったとわかる。


 国王陛下御一行はその後も長時間にわたってフローラル・ワンダーズでの滞在を楽しんだ。ジャムの美味しさだけでなく、キャロルたちが込めて豊かにしたいという思いに深く感銘を受けていた。


「キャロル殿、心に安らぎと喜びをもたらす魔法の恵みだ!ジャムを国の、いや、世界の食文化の象徴として広めていきたい」


 国王陛下はキャロルの手を両手で握り熱い眼差しで語る。フローラル・ワンダーズは王家のお墨付きを得たことで評判はさらに高まった。

 国内外から多くの注文が舞い込み、ジャムの生産は飛躍的に拡大。公爵家の領民たちは、ジャムの原料となる花を育てる農家やお店で働く従業員として、次々と新しい職を得ていった。


「ねぇ、キャロルお姉ちゃん!今度私たちのお店で王妃様とお茶会をしない?きっと、たくさんお話が弾むと思うわ!」


 ティータイム、ミーチェが目を輝かせながら言った。


「ええ、いいですわね。きっと素敵な時間になるでしょう」


 ユミスが優雅に微笑む。


「キャロルお姉ちゃん、今度はどんな美味しいものを教えてくれるの?」


 ソフィアがバラのジャムを塗ったパンを大事そうに抱えながら、キャロルを見上げた。期待に沿いたい。皆の顔が次は何をしてくれるのかとワクワクしている。

 王妃とお社会をするのならば、手土産に美味しいものを考えて作って持っていくのもいいかもしれない。色々アイデアが出てくる。


 家族たちの笑顔を見回して幸せに浸った。

最後まで読んでくださり感謝です⭐︎の評価をしていただければ幸いです。

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