1/29
END&START
私はヒーローに憧れてる訳ではなく、非日常的な刺激を求めている訳でもなかった。
その日も普通に学校が終わり、部活も終え、駅に行く為にバス停でバスを待っていた。
そこまでは、特別変わった事もなかった。
ただ、
その時、いつもの日常は、
簡単に崩れ去ることになった。
遠くから大きな音がしたと思ったら、大型トラックがこっちに近づいて来るのが見えた。
残念ながら、私にはそれをかわす身体能力と、時間は与えられなかった。
ドン。
と、はっきりとした音がしたかどうかは分からなかったけど、多分、したんだろう。
痛い・・・かどうかはあまり分からない。
ただ、
視界は紅く染まり、
自分の体が遠くに見えた気はした。
ああ
私死んだんだ。