二蹴 ドロピザ
「ゴムゴムのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお‼」
ドロピザは凄まじく遅いドリブルを繰り広げ、
「貰い!」
「あ、あ」
簡単にシノブに取られてしまう。
「何やってんだよドロピザ! 今ワンピースの時間じゃねえぞ⁉」
「ワンピースは、実在する」
「しねえよ馬鹿! 死ねよ馬鹿!」
平は容赦ない罵倒をドロピザに浴びせる。ドロピザは不思議と気持ち良さそうだ。実に気持ち悪いワンピースオタクだ。
「ゆいまるを犯せえええええええええええええええええええええええ‼」
ゆいまるは聖頑宮さんらに犯されていく。彼女はまあ自我のない操り人形だ。自身で考えて動く知能がない。それゆえサッカー部員達の性玩具という役割を担っている。そのポジションは本来聖頑宮さんだったのだが、まあポジションが被っている奴がいても特に問題はないだろう。キャラクターは流動的であり相対的なのだから。
「りょう、ワンピース、りょう」
「ゆいまるうううううううううううううううううううううううううう‼」
ドロピザは壊れていく妹を見て、絶望に打ちひしがれる。ゾレトに打ちのめされて負ける意味を知った。いや、現実世界の彼も相当のルーザーだ。ワンピースを読んで漫画編集者になろうとしたが、馬鹿だから結局なれずにワンピースのネタ潰しで生計を立てている。要するにブルーロックを脱落させられたことを逆恨みし、絵心に復讐しようとする凪のようなものだ。まあ凪がドロピザほど堕ちることはないだろう。凪にはドロピザにはない才能があるのだから。