表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
出雲大社の記憶〜神々の封印と国譲り〜  作者: 木村 蒼空
第2章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/40

第30話:三つ目の力が示す未来

遺跡の中心で、日の輪、赤い結晶、そして顕現した三つ目の力が互いに共鳴し、まばゆい光を放っていた。その光は、遺跡全体を包み込み、戦場のすべての動きを一瞬静止させたかのようだった。


イオタリは剣を下ろし、その光景を見つめながら呟いた。

「これは…何を意味するのだ?」


ミホトが三つ目の力を見つめながら、静かに語り始めた。

「三つ目の力が示しているのは、ただの武器ではありません。これは…争いを終わらせるための選択肢です。」






天孫族の軍師モリマサも光の中で動きを止めていた。彼の表情には、これまで見られなかった迷いの色が浮かんでいた。

「この力がすべてを終わらせるものだとすれば…我々がこれを使うべきだ。」


だが、彼の側近であるハガネは剣を握りしめ、迷わず言った。

「そんなことは関係ない。我々の目的はこの土地を支配すること。それを忘れてはならない。」


モリマサはその言葉に一瞬反応したが、再び三つ目の力に視線を戻した。






突然、光の中で過去の風景が浮かび上がり始めた。それは、遥か昔に起きた争いの記録だった。広大な大地で二つの文明が激しく衝突し、三つの力がその戦いを終わらせた様子が映し出されていた。


「これは…我々の先祖が経験したこと?」

ミホトはその光景を見つめながら言った。


イオタリもまた、その映像に見入っていた。

「力は争いを終わらせるために使われた。しかし、それは大きな代償を伴ったように見える。」






光が徐々に収まり、再び現実の風景が遺跡に戻ってきた。イオタリは剣を地面に突き立て、静かに言葉を発した。

「この力を使うことで、さらに大きな争いを生むわけにはいかない。」


ミホトが頷き、三つ目の力を静かに手に取った。

「この力は封印すべきかもしれません。しかし、それを理解するためには、天孫族と共に未来を考える必要があります。」






その時、モリマサがイオタリに歩み寄り、剣を収めて言った。

「この力を巡る争いは無意味だ。だが、我々がこの地を必要としているのも事実だ。」


イオタリはその言葉に一瞬沈黙し、静かに返した。

「この地を守りたいという思いは、我々も同じだ。しかし、争いだけが答えではないのなら、別の道を探るべきだ。」


両者の言葉が交わる中、出雲族と天孫族の間に初めての交渉が始まった。





交渉の中で、イオタリはこう提案した。

「出雲族の神々を祀るための場所を残すこと。それが私たちの唯一の条件だ。」


モリマサはその条件に静かに頷き、答えた。

「その条件を受け入れよう。出雲族の文化と神々の記憶を未来に残すため、大社を建設する。」


その言葉は、長い争いに終止符を打つための第一歩となった。






三つ目の力は日の輪と赤い結晶と共に遺跡に封印されることが決まり、イオタリたちは村へと帰還した。村では、戦いの終わりを祝う静かな集会が開かれていた。


イオタリは村人たちに向かって言った。

「争いを終わらせる道を選んだ。これが正しいかどうかは分からない。しかし、未来のために私たちができることを選んだのだ。」


村人たちは静かに頷き、それぞれが新たな平和の時代を受け入れ始めていた。






読んでいただきありがとうございます。

感想、レビュー、評価、ブックマークしていただけたら励みになりますm(_ _)m

面白くない場合でも、そのまま書いてくだされば、今後の勉強になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ